日生協news|福祉事業の発展・強化を目的に一般社団法人を設立
日本生協連(東京都渋谷区、土屋敏夫代表理事会長)は、6月23日(木)、生協法人および社会福祉法人と協同し、生協グループにおける福祉事業の発展・強化を目的に「一般社団法人全国コープ福祉事業連帯機構」を設立したと発表した。
全国の生活協同組合(以下、生協)と生協を母体に設立された社会福祉法人をあわせた福祉事業収入は、購買生協全体で約500億円(医療福祉生協も含めると約1200億円)と業界最大手に迫る規模となっている。一方で、地域や生協によって福祉事業の展開形態に違いがあり、協同の取り組みは一部にとどまるといった課題があった。
このような課題に対し、法人間の違いを超えて協同の取り組みを抜本的に強化するために、福祉事業の中間支援機能をもつ「一般社団法人 全国コープ福祉事業連帯機構」を設立した。
主な事業内容は次の3つ。
1つ目は、「生協10の基本ケア」のブランド化。
現在29法人が取り組んでいる「生協10の基本ケア」の導入拡大を推進する。介護職員向けの学習会を開催し、教育体系の構築に取り組むとともに、各法人の推進リーダーのネットワークづくりをすすめていく。組合員向けにも、学習会を開催し、組合員の「健康でありたい」「介護について知りたい」との願いに応えながら、生協介護の認知度向上やブランド化とファンづくりをすすめていく。
2つ目は、介護・福祉人材の確保・定着と教育のしくみづくり。
「国内介護人材確保 生協の魅力発信プロジェクト」を発足し、「生協の介護・福祉」の認知度向上、ファンづくり、会員法人の人材確保につながる総合的な採用ポータルサイトを2022年11月11日の「介護の日」に向けて開設する。「国内留学制度プロジェクト」を発足し、介護職員が先進的な取り組みをおこなう法人に学びながら地域密着型サービスの運営などの、経営ノウハウを習得できる仕組みを構築する。
3つ目は、経営ノウハウの蓄積と共有・経営サポート強化。
各地域の福祉法人で蓄積した経営ノウハウを共有し、経営改善、地域密着型サービス等の新規事業の開設を支援する。理事会の元に経営対策委員会を設置し、各法人へのサポートを実施する。また、エリアごとに支援担当者を配置することで、相談しやすい体制をつくり、きめ細やかな対応をすすめる。
■一般社団法人全国コープ福祉事業連帯機構
住所/東京都渋谷区
代表者/代表理事 村城 正(むらき ただし)
代表理事/二村 睦子(ふたむら ちかこ)
設立/2022年6月17日に設立総会開催