ファミマnews｜静岡県約80店でセルロースナノファイバー物流資材の実証実験

(株)ファミリーマート（東京都港区、細見研介社長）は、伊藤忠商事(株)、三甲(株)、国立大学法人京都大学生存圏研究所と共同で、「セルロース複合樹脂（セルロースナノファイバー）を使用した物流資材の小売店舗網での実装実証事業」を推進することに合意した。実証事業はすでに静岡県の「令和7年度 セルロース循環経済ビジネス実証事業」に採択されていて、今年8月から約半年間かけて静岡県内のファミリーマート約80店舗で実装し、その効果を検証する。

セルロースナノファイバー（CNF）」は、優れた強度特性やリサイクル性等を有する、木材由来の素材。CNFを用いることで物流資材の薄肉化・軽量化を実現できる可能性があり、ファミリーマートではその特性がコンビニエンスストアの作業負担軽減や積載効率改善といった物流課題の解決に寄与すると考え、実証事業に参加。小売店舗でのCNF実装は世界初となる。

実証事業の開発対象は、店舗への商品の配送で使われる「バット（番重）」。三甲がCNF配合のバットを製造し、ファミリーマートが物流資材を静岡県内の約80店舗への配送で使用する。また、京都大学矢野浩之特任教授が製品性能評価・環境評価を行う。

実証事業は、将来的には15%以上のバットの薄肉化・軽量化を目指すとともに、他の物流資材への展開も検討していく。