イオンnews|「グループBCM5カ年計画」と災害対策基本法「指定公共機関」
今日6月27日、このスーパー流通ニュースで、(株)セブン&アイ・ホールディングス、(株)セブン‐イレブン・ジャパン、(株)イトーヨーカ堂の3社が、7月1日付で、災害対策基本法第2条第5号に基づく指定公共機関に指定されると報じたが、夕方になってイオン(株)(千葉県千葉市、岡田元也社長)も、7月1日付で内閣総理大臣から指定公共機関に指定されると発表した。
イオンは、巨大地震や津波を想定した大規模な防災訓練を実施するなど、事業継続への取り組みを進めてきた。2016年3月には「イオングループBCM(business continuity management=事業継続マネジメント)5カ年計画」を策定し、災害発生時における新たな事業継続体制に向けた計画を進めている。
今回の指定は、第1に小売り、金融、サービスなど幅広い事業領域でイオンがお客との接点持っていること。第2に災害発生時の商品調達・物流網機能、一時避難所としての施設利用など、ライフラインとして期待される点。第3に平時の防災に対する啓発活動への貢献、などが理由として挙げられている。
指定公共機関に指定されたことで、イオンでは物資の緊急輸送に使用するトラック等の車両を、緊急通行車両として事前登録できるようになる。また中央防災無線網へのアクセスが可能となるため、被害状況・対応状況等の情報をいち早く共有し、迅速な災害支援を実施できる。さらには、災害復旧を進める際、環境影響評価法(環境アセス法)に基づく各種義務が適用除外となるため、早期復旧へ向けた支援活動がしやすくなる。
イオングループBCM5カ年計画では、1.情報インフラの整備、2.施設における安全・安心対策の強化、3.商品・物流におけるサプライチェーンの強化、4.事業継続能力向上に向けた訓練計画の立案と実行、5.外部連携の強化とシステム化の5つの項目で、災害時対応のマネジメントの仕組みづくりとその実践力強化を進める。
たとえば、年2回グループ47万人が参加するグループ総合防災訓練、全国8エリアで実施するエリア訓練の実施、発災時の商品調達、物流を最適化するために情報を可視化する「イオンBCPポータルサイト」の立ち上げ、さらに外部パートナー企業、行政や自治体との連携を強化するなど、さまざまな取り組みを行っている。
2017年6月末現在、防災拠点として全国のイオンモール、イオンの37施設を指定している。
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