ウォルマートnews|ネット通販22万品目の翌日配達サービスを3都市で導入
ウォルマート・インク(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロン社長)は5月14日、オンラインでの買物客を対象に翌日無料配達サービスを始めると発表した。
当初はアリゾナ州フェニックス、ネバダ州ラスベガス、カリフォルニア州のロサンゼルスを中心にした南カリフォルニアのエリアに限られるが、今年中には40~50の主要都市を含む地域に拡大し、全米の人口の75%をカバーする計画である。
同社はオンライン注文に対するサービスを徐々に拡大してきた。2011年には即日の店舗ピックアップを、2014年には2400店舗でのカーブサイドピックアップを、2016年には100店舗での宅配を、2017年には35ドル以上の購入に対して無料の2日間配達サービスを、それぞれ始めている。今年末までに店舗ピックアップを3100店舗に、宅配を1600店舗にまで広げる予定だ。
これに加えて、翌日無料配達を始めるというわけだ。対象となる商品は約22万アイテム。購入頻度の高いオムツ、洗濯洗剤、玩具、家電などだが、地域によって扱う商品は多少異なる。このサービスには最低35ドルの商品の購入が必要である。
アマゾンはすでに、すべてのプライムメンバーに対する配送を2日から1日に短縮すると発表している。米国内でもプライム会員向けの「当日お急ぎ便」や最短2時間で配送するPrime Now(専用アプリが必要)を実現させている。
アマゾンの「当日お急ぎ便」は全てカリフォルニア州ローズミードにあるデリバリー・サービス専用のフルフィルメント・センターから配送されている。配達業者がその日のうちにデリバリーするためには、ローズミードのセンターに、配達する当日の午前2時ごろまでに商品が届いていなければならない。つまり、その地域のセンターに在庫があることが条件になる。
同様にウォルマートの翌日配達も、顧客に一番近いセンターに在庫があることが条件になってくる。したがって注文される商品の在庫を、どれだけ迅速に揃えられるかが勝敗の分かれ目となる。これは店舗で品切れしない仕組みだ。ウォルマートはリアル店舗でこの仕組みを構築し続けてきた。そのリアルでのノウハウが生かされることは間違いない。