Forever21news|小売事業を米国不動産会社など3社に8100万ドルで売却
米国ファストファッションチェーン「フォーエバー21(FOREVER 21)」は、2019年9月29日に日本の民事再生法に当たる連邦破産法11条の適用を申請していたが、小売事業の売却に関して8100万ドル(1ドル100円換算で81億円)での入札があったと、デラウェア州の連邦破産裁判所に報告した。
この入札は3社共同で行われた。ブランド管理会社「オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP)」と不動産投資信託会社「サイモン・プロパティー・グループ(SIMON PROPERTY GROUP)」、そして同じく不動産投資信託会社「ブルックフィールド・プロパティー・パートナーズ(BROOKFIELD PROPERTY PARTNERS)」。
競争入札となっているため、ほかに入札者がいれば2月10日に競売が行われる。期限までに候補者が現れなければ、連邦破産裁判所の承認を得て、売却が決定する。
入札者のサイモン社とブルックフィールド社は全米でモールを運営しており、「フォーエバー21」が出店している店舗の最大の家主だ。不動産会社が小売業者を買収することは一般的ではないが、店舗数の多いテナントの閉鎖は、モールに悪影響を与えるため、過去にもテナントのチェーン店を買収した例がある。
また、オーセンティック社は経営破綻した米国「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」を2019年11月に2億7000万ドル(270億円)で買収している。
売却される資産には、「フォーエバー21」の在庫、什器や備品、ウェブサイトとドメインネームなどが含まれている。
「フォーエバー21」は破産申請した2019年9月の時点で、米国で展開する549店舗のうち178店舗を閉じるとしていたが、これまでにおよそ100店舗を閉店した。日本でも14店舗を展開していたが、10月末で全店舗とECを閉鎖している。