セーフウェイ、シカゴのDominick’sを売却
今月10日発行の商人舎magazine10月号の記事、
[米国のM&Aに学べ]
KrogerとSafewayの合併戦略(記事はこちら)
で2社の買収・合併・売却の歴史を掲載した。
そこにさっそく新たな一行が加わる。
セーフウェイは10日、2014年までに
シカゴのマーケットから撤退することを発表した。
つまり、傘下にあるDominick’s(ドミニックス)の全72店舗を
売却するということを意味する。
セーフウェイはさらにそれに先駆け、
すでに不採算店舗4店を
アルバートソンズに売却したことを発表した。
アルバートソンズはシカゴでは、
Jewel-Osco (ジュエル・オスコー)というバナーで店舗展開している。
ジュエルはもともとこの地のローカルチェーンだったが、
アメリカンストアーズの買収され、そのアメリカンストアーズを、
アルバートソンが買収した。
このエリアではまだ、ジュエル・オスコーのバナーが使われている。
売却された4店舗は「ジュエル・オスコー」バナーに転換される。
またそれらの店舗の従業員ができるだけ多く、継続雇用されるよう、
双方の労働組合の間で話し合いがなされている。
セーフウェイCEOのロバート・エドワーズ。
「シカゴのマーケットはセーフウェイが展開している地域で一番苦戦している。
売却による収入は株式の買戻しや他地域の投資に充てることができる。
我々の業績に著しい損害を与えたり、これ以上資源の流出を防ぐには、
シカゴマーケットからの撤退は必要だったのだ」
激戦のシカゴ地区。
弱いエリアから撤退するのは、当然の策ではあるが、
これでまた全米トップ・スーパーマーケットのクローガーとの差が開いた。
全米の食品販売という領域では、
マーケット・リーダーがウォルマート、
マーケット・チャレンジャーはクローガー。
セーフウェイはマーケット・フォロワーと位置付けられる。
ユニークな戦略を志向して、ポジショニングを確立すべく、
ニューライフスタイルストアという新フォーマットを展開しているが、
それはひたすら規模拡大を目指した時代との決別を意味している。
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