ウォルマートnews|コンベア・ベルトのない新「セルフ・チェックアウト」
ウォルマート(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)は、フェイエットビルのスーパーセンターで、店内の全てのレジをセルフレジに置き換える実証実験を行っていると6月15日の流通スーパーニュースで報じたが、同社は6月30日、その実験の詳細をビデオと写真で公開した。
ウォルマートは、これまでもチェックアウトについてはさまざまな改革を行ってきた。セルフ・チェックアウト、ピックアップ、デリバリーなど、顧客が自由に選べるいくつかの選択肢も用意している。
しかし、店舗内のレジのあるチェックアウト・エリアは長い間あまり変化していない。コンベア・ベルトのあるレーンで働くレジ係の姿は、何十年も変わっていない。フェイエットビルでの実証実験は、これを変えようという試みである。
〈広々としたスーパーセンターのチェックアウト・エリア〉
スーパーセンターでは通常レジが30レーンほどあり、混み具合でレジ係が追加配置されるが、顧客からの声では、空いているレーンが少ないという不満が一番多い。理由は、空いているレーンを見つけるのが簡単でないのと、出来るだけ流れの速い列を探す顧客が多いからだ。レジ係の数を管理するフロントエンドのスーパーバイザーは、急な混み具合の変化に対して、適切にレジ係の配置を行おうとするが完全ではなかった。
〈セルフレジを案内するホスト〉
新しいチェックアウト・エリアでは、常に34のレジがすべて開いており、顧客がチェックアウト・エリアに入ると、顧客が希望すれば、ホストと呼ばれる社員が空いているセルフレジを案内する。社員によるチェックアウトを望む顧客には、そのホストがセルフレジでチェックアウトを行う。
レジ係は通常40時間のトレーニングを受ける必要があるが、セルフレジ利用では1日もかからないトレーニングで、すぐに顧客サービスが行える。また、現在必要とされるソーシャル・ディスタンシングも保つことができる。
もしこの試みが成功すれば、顧客にとってはチェックアウトの時間が早くなり、ウォルマートにとっては、現金扱いなどレジ係の特別トレーニングの必要がなくなる。