セーフウェイを買収?忍び寄るサーベラス
アメリカ小売りのM&Aの話題になると、
必ずと言っていいほど名前の挙がる投資会社、
Cerberus Capital Management LP
サーベラス・キャピタル・マネジメント。
彼らの次なる標的はなんと、
アメリカのスーパーマーケット企業第2位のSafewayセーフウェイ。
先週、サーベラスを含む複数の投資会社が
セーフウェイの株式買収を検討しているというロイター社からの報道がでるや否や、
セーフウェイの株価は跳ね上がった。
この買収に関する報道はまだまだ憶測の域を出ず、
両社の検討は初期段階ではあるとされているものの、
もし実現すれば、2007年から始まった金融危機以降、
最大のレバレッジド・バイアウト(LBO)となる。
ちなみにレバレッジド・バイアウトとは、
買収資金を買収対象企業の資産価値や
今後期待されるキャッシュフローを担保として借入金を調達し、
企業買収を行うM&A手法。
セーフウェイは6月にカナダ部門を売却、
10月にシカゴマーケットからの撤退を発表して、
このエリアのバナー「ドミニクス」を売却。
さらに10月頭に発表された第3四半期では
売上高こそプラス1.1%と増加したが、
純利益はマイナス58.0%と不調続きなセーフウェイである。
2005年から肝いりでスタートしたニューライフスタイルストア戦略も、
思ったほど効果が上がらず、店頭には閑古鳥が鳴く。
「神は現場にあり」。
セーフウェイにとっては不幸なニュースだが、
そのニュースに信憑性を与えているのが店頭の惨状である。