ホールフーズ ワシントンD.C.にハイエンド店
ホールフーズ マーケットが、アメリカの首都ワシントンD.C.の最先端文化発信地域 “H Street NE” に出店する。
同社が6日、2週間以内に賃貸借契約を結び、3年後の2016年秋にオープンすると発表。
店舗面積は3万8000平方フィート(約1070坪)。ホールフーズの主力店舗面積は3万5000平方フィート(約980坪)~4万5000平方フィート(約1260坪)だから、標準的な店舗面積ということになる。
“H Street NE”はワシントンD.C.で最も古くに栄えた商業地域で、シアーズ・ローバックがワシントンD.C.の第1号店をオープンした場所としても知られる。
しかし、第二次世界大戦後に凋落。公民権運動の高まりによる1968年の暴動で甚大なダメージを受けた。復活が始まるのは21世紀に入ってから。ワシントンD.C.の計画局は2002年に、コミュニティをベースにストリートを復興させた。
ストリートは全長1.5マイル(約2.4キロ)もあるため、3区域に分けられている。アーバン・リビング・ディストリクト(2ndと7thの間)、セントラル・リテール・ディストリクト(7thと12thの間)、アート&エンターテイメント・ディストリクト(12thと15thの間)だ。
今回、ホールフーズが出店するのは6thと7thの間、つまりアーバン・リビング・ディストリクトということになる。
“H Street NE” は『Forbes』誌(2012年9月)で、アメリカ流行最先端の場所に第6位で選ばれた地域。だから、ホールフーズの店舗も当然、ハイエンド型の店舗になる。店舗が入るビルの上層階は430戸の住宅になるほか、さらに4万平方フィート(約1120坪)の小売りスペースが設けられる。また、屋上は緑化され、屋上庭園も設置される。駐車場は地下2層になる。
この場所は、数年前からいくつもの食品スーパーマーケットが出店を狙っていたところでもある。ハリス・ティーターやジャイアント・フード、アルディなどの名前が取りざたされてきた。その垂涎の土地を手に入れたのがホールフーズというわけだ。
ホールフーズのミッド・アトランティック地域プレジデント、スコット・オルスハウス氏は「H Streetは多様性があり豊かな文化を持つ繁栄の中心だ。出店する地域のコミュニティを支えるというホールフーズの目標とパーフェクトにマッチする」とコメント。
「オーガニック&ナチュラルフーズ・スーパーマーケット」のホールフーズに完全にマッチする地域での新店。必見の店になるに違いないが、どんな店舗になるのか。いまからオープンが楽しみだ。
ホールフーズはみじめな都市第1位のデトロイトではローエンド型の店舗を成功させ、今度は首都ワシントンD.C.ではハイエンド型の実験にチャレンジする。
ホールフーズの客層がどんどん広がっている。
ポジショニング戦略における「アウトスタンディング」の意味と意義をホールフーズが体現してくれている。
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