ランキングnews|2021年版Fortune500/ウォルマート首位・アマゾン猛追

アメリカの経済誌『FORTUNE(フォーチュン)』が米国内企業ランキング「Fortune500」を発表した。このランキングはすべての産業を網羅しているため、小売サービス業をはじめ、製造業、金融業、ITなどさまざまな企業がランクインしている。


(画像出所:Fortune HP、以下同)

今年のランキングでは新型コロナパンデミックの影響による順位変動が多数見られた。大きく伸びたのがデジタルやIT関連の企業。外出自粛に伴って、在宅ワーク関連のサービスやeコマース、電子マネーサービスを提供する企業が大きく順位を上げた。一方で、旅行や交通関連の企業は苦戦を強いられた。例えば航空業界では、ランクインした航空会社の2020年度の損失総額は310億ドルに上った。また、ホテル業界でもヒルトン、ウィン・リゾーツ、MGMリゾーツなどの有名企業が今年のランキングからこぼれ落ちた。ただし、ランキングの上位企業に大きな変動は見られない。

1位は9年連続で小売り王者のウォルマート。

売上高は5591億5100万ドル、1ドル100円で換算すると55兆9151億円で、前年より6.7%伸長している。コロナ禍でEC売上げは79%増加した。なお、2013年のFortune500リストで1位に返り咲いてからの9年間の売上げ合計額は4兆5000億に上る。

2位は2年連続でアマゾンが獲得した。売上高は37.6%増加して3860億6400万ドル(38兆6064億円)と、ものすごい勢いでウォルマートを追い上げている。これまでも絶好調だったオンライン販売やオンライン・サービスのビジネスだが、皮肉なことにパンデミックが後押しした形だ。ウォルマートとの売上高の差はまだまだ大きいが、同社の成長スピードを見ると、2年で追いつくことになる。

昨年の4位から一つ順位を上げたアップルが3位にランクイン。iPhoneを中心としたデジタル製品の販売やオンライン・サービスを提供する。売上高は2745億1500万ドル(27兆4515億円)。3年連続で500億ドルを超える利益を生み出している同社は、ランキングの500社の中で最も儲けている企業と言える。

4位はドラッグストアのCVSヘルスで売上高2687億0600万ドル(26兆8706億円)。こちらも昨年の5位から1ランクアップ。新型コロナのワクチン接種の取り組みと公衆衛生の最前線にいる企業だ。また昨年11月にカレン・リンチ氏が新CEOに就任したことで、同社はFortune500リスト67年の歴史の中で、女性CEOが率いる企業として最高順位を獲得した。

ヘルスケアや医療保険を提供するユナイテッドヘルス(2571億4100万ドル)が5位、同じく保険業を中核ビジネスとするバークシャー・ハサウェイ(2455億1000万ドル)が6位にランクイン。7位マッケソン(2310億5100万ドル)と8位アメリソースバーゲン(1898億9400万ドル)はいずれも医薬品卸企業。9位はGoogleを運営するコングロマリット企業のアルファベットで1825億2700万ドル。そして昨年3位から大きく順位を下げたのが石油会社のエクソン・モービルだ。売上高は1815億0200万ドルで前年比31.5%も落ち込んだ。世界規模の外出自粛は石油業界にも大きな打撃を与えた。

トップ100にランクインした小売企業は以下の通りである。

Dollar General​

順位 前年順位 企業名 売上高
($百万)
伸び率
(%)

12

14

Costco Wholesale $166,761 9.2%

16

19

Walgreens Boots Alliance $139,537 2.0%

17

23

Kroger $132,498 8.4%

18

26

Home Depot $132,110 19.9%

30

37

Target $93,561 19.8%

31

44

Lowe’s $89,597 24.2%

52

55

Albertsons $62,455 3.2%

66

75

Best Buy $47,262 8.3%

69

87

Publix Super Markets $45,204 17.5%

91

112

 Dollar General $33,747

 21.6%

97

80

TJX $32,137

-23.0%

 

 

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