クローガーnews|2022年の10大食品トレンドを予想
米国最大のスーパーマーケット企業のクローガー(オハイオ州シンシナティ、ロドニー・マクマレンCEO)は、2022年の食品トレンドレポートを発表した。このレポートは同社のPB開発担当や料理人など食品専門家によって監修された、今後1年間の新たな食品トレンドや消費者行動、人気商品を予測している。 レポートでは、トレンド入りする背景を明らかにし、2022年の消費者向け食品の購入に影響を与える10のトップトレンドを明らかにする。
トレンドの傾向として、新しいフレーバー、食品のプレミアム化、消費者行動の変化に分類できる。調査によって、消費者の内食に対する情熱の高まり、自分の健康と地球の健康の両方への意識の高まり、そして快適な食事をする欲求などが、顧客買物リストの変化に直結することがわかる。
以下に10のトレンドをまとめる。
新しいフレーバー
1. Umami away!(旨味のかなたへ)
旨味によって、あらゆる料理がおいしくなる。 アジア料理はこれまで「旨味」について理解し、旨味の強い食材が他の食材を高め、料理の風味を仕上げるのに役立ててきた。旨味のトレンドは、新製品、多文化料理、伝統的料理、ハイブリッド料理にも拡大していく。
2. “Everything” is … everything.(万能がすべて)
万能調味料・シーズニングは、2022年のトレンドフレーバー。消費者はおいしい一振りで食事を向上させる。トレンドに合わせて「万能」からインスピレーションを得たベーカリーやディップ、チーズ料理などに注目。
3. Tastes of tequila.(テキーラの味)
2022年最大の飲料トレンドは、旨味のあるおいしいテキーラ。家飲み需要が続く中、テキーラを挑戦する消費者も増える。テキーラをベースとしたカスタムカクテルがたくさんあるため、家でゲストを喜ばせることができる。
4. #TBT flavors.(懐かしの味)
消費者が家で料理をするようになったことで、子どもの頃からのレシピが人々に癒しと喜びをもたらしている。ノスタルジックな90年代の味を食事に取り入れよう。
※ハッシュタグ「#TBT」は#Throwback Thursdayの略。過去の写真、思い出の写真、公開しなかった写真などを投稿するときに使われる。
食品のプレミアム化
5. PLANeT-based foods.(プラントベース食品)
消費者はプラントベース食品だけでなく、リサイクル可能なパッケージで廃棄物を減らすなど、地球(planet)の健康にも注目を続けている。地球にとっては二酸化炭素排出量の削減、人間にとっては健康的な選択肢として知られているが、それだけなく、贅沢、快適さ、懐かしさを得るために購入されている面もある。顧客はTerraCycle社とのパートナーシップ・プログラムを通じて、プライベートブランド製品のプラスチックパッケージをリサイクルすることもできる。
6. Grocery glow up.(キラキラ食品)
家で料理をするときに重要なのは、もはや「便利さ」だけではない。 レストランや旅行を自宅で疑似体験できるような、レベルアップした「Instagramに投稿可能な食事」が最近のトレンド。 消費者は家で食事再現の水準を引き上げていて、これは冷凍食品のプレミアム化にもつながっている。
7. Hyper-local(ハイパー・ローカル)
消費者は買物による環境的、また社会的な影響をより意識していて、家の近くで栽培または製造された製品を購入することを重要視している。昨年、クローガーは生鮮のサプライヤーが組織全体のサプライヤーネットワークの一部になるための仕組み「Go Fresh&Local」を立ち上げた。
消費者行動の変化
8. Natural health & beauty.(ナチュラル・ヘルス・ビューティー)
消費者は、体の内側から美しくなるため、ナチュラルな製品を求めている。美容のための食事やサプリメントは、食品や飲料業界でトレンドになっている。たとえば、発酵したコンブチャ(紅茶キノコ)や、コラーゲンが豊富な骨スープ、抗酸化剤・プロバイオティクス・砂糖の削減、オメガ3の添加などがある。
9. Good enough to share.(シェアできるくらいおいしい)
ビーガン、オーガニック、グルテンフリーなどの食品は、人とシェアすることができるくらい、おいしくなっている。 特定の食品や食事スタイルだとしても、誰もが楽しむことができ、誰もが楽しい食事の場から取り残されていないことが大事。
10. All aboard charcuterie.(シャルキュトリーボードのために)
シャルキュトリーボードは、チーズやサラミ、生ハム、ナッツ、フルーツなどを一つのボードに盛り合わせたもの。前菜はもちろん、朝食やデザートとしてもブームになっている。