セーフウェイがサーベラス傘下のアルバートソンによる買収で最終合意

セーフウェイは6日、米投資ファンドのサーベラス・キャピタル・マネジメント傘下のスーパーマーケット企業アルバートソンと統合することで最終合意したと発表した。セーフウェイの取締役会が全会一致で決定した。サーベラスによる買収額は92億ドル(約9200億円、1ドル=100円換算)に達する模様。統合により店舗のリモデルや改装を進めると同時に、価格競争への対応を強化する。

 

素人目には規模の大きなセーフウェイがアルバートソンを買収した如く映るかもしれないが、それは大きな間違い。真っ赤な嘘。

 

全米第2位のセーフウェイがウォルマートやクローガーとの戦いに敗れ、サーベラスという投資会社に買収されるということ。そのサーベラスが、やはりかつてのエクセレントカンパニーのアルバートソンを傘下に収めていて、両社を統合する方向で規模のメリットを追求することにした。

 

それが真相。

 

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セーフウェイとアルバートソンとの統合により、店舗数2400店超、従業員数25万人以上、物流センター27カ所、製造施設20カ所のスーパーマーケット企業が誕生することになる。両社を合わせると、展開するバナー数はセーフウェイ、アルバートソンのほか、ボンズ、パビリオンズ、ランドールズ、トム・サム、カーズ、アクメ、ジュエル・オスコー、ラッキー、ショーズ、スター・マーケット、スーパーバリュ、ユナイテッド・スーパーマーケット、マーケットストリート、アミーゴーズの計16となる。

 

事業規模を活かして品ぞろえの幅を広げるほか、サプライチェーンを効率化して生鮮品を強化し、プライベートブランドも増やすとしている。

 

統合会社の取締役会長にはアルバートソンのボブ・ミラーCEOが、社長兼CEOにはセーフウェイのロバート・エドワーズ社長兼CEOがそれぞれ就任する。セーフウェイの株主が承認し、反トラスト法に抵触しなければ、2014年第4四半期には統合手続きが完了する見込みだ。

 

もっとも、この最終合意にはいわゆる「ゴー・ショップ(go-shop)」と呼ばれる条項が含まれており、21日間は代替案を提示する買い手との交渉が許されている。

 

残された3週間で、クローガーがサーベラスを上回る買収案を提示するかに注目が集まる。サーベラスが一度、セーフウェイを手に入れ、アルバートソンと統合させて企業価値を高めた後で、やがてまとめてクローガーに売却することもありうる。

 

それがアメリカのM&Aだ。

 

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