ロス・ストアーズnews|’24年度売上高211億ドルで増収増益/出店を加速
米国のオフプライスストア(OPS)業態でTJXに次いで第2位のロス・ストアーズ(カリフォルニア州ダブリン、ジェームズ・コンロイCEO)が2025年1月期の通期決算を発表した。
OPSは百貨店や専門店の売れ残り商品を集めて低価格で販売する業態である。ロスは「Ross Dress for Less®」と「dd’s DISCOUNTS®」2つのバナーで展開する。「Ross」は百貨店や専門店の定価から20~60%引きで販売、「dd’s」は百貨店やディスカウントストアの価格からさらに20~70%引きで販売している。
年間売上高は211億2922万ドル(1ドル150円換算で3兆1694億円)で前年比3.7%増、営業利益は152億6100万ドル(2兆2891億円)で3.1%増、純利益は20億9000万ドル(3136億円)で11.5%増。コロナ明けの2021年度(2022年1月期)以降、4年連続で増収増益となっている。
既存店売上高は3%増だった。
同社は2025年2月2日にCEOに就任したコンロイ氏のコメント。
「2024年度の業績はホリデーセール期間を含めて、満足のいくものでしたが、1月後半から2月にかけて売上傾向が減速し始めました。これは季節外れの天候やマクロ経済環境、地理的・政治的な環境の不安定さが高まっていることが相まって、客数に影響を及ぼしたと考えられます。このように外部要因が不透明なため、特に次年度のはじめは、事業予測に慎重なアプローチを取ることが賢明だと考えています」
期末店舗数は昨年の2109店から77店舗の大幅増で、2186店となった。「Ross」は43州に1831店、「dd’s DISCOUNTS」は22州に355店を展開する。
ロス・ストアーズは2025年度の出店もさらに加速させるプランを発表していて、「Ross」80店、「dd’s DISCOUNTS」10店の計90店舗をオープンする予定だ。
3月には14の州に19店舗をすでに開店させている。長期的には3600店まで店舗を拡大する目標を掲げている。