ベッド・バス&ビヨンドの第2四半期はEコマースに押され利益を削って売上げを確保
ホーム・ファションストアのベッド・バス&ビヨンド。
この業態は「リネン&シングス」(Linens ‘n Things)が2008年に倒産してから独走状況。
2014年2月期の本決算で、燃焼115億0400万ドル、1兆1504億円。
この時点での伸び率は前年同期比で1.0%。店舗数は1496。
そして純利益は10億2200万ドルの1022億円。
すごいチェーンストアであることは間違いない。
その今年度第2四半期が8月30日に終了し、売上高は4.3%の増加と復調。
このうち既存店売上高は3.4%のプラス。
ところが純利益は2億2395万ドルでなんとマイナス10.2%。
店の状態は相変わらず、ユニーク。
Tはtime(時)、Pはplace(所)、Oはoccasion(場合)、
そしてSはstyle(ライフスタイル)。
エブリデー・ロープライス展開も見せる。
カーテンの売り場は、かつてはシアーズやペニーの独壇場だった。
それがカテゴリーキラーに奪われた。
ベッド・バス&ビヨンドはその代表格。
フロアカバリングもベッド・バスの得意分野。
ホームセンターよりもファッショナブル。
それがユニークなフォーマットとなっている理由でもある。
取扱商品は家具、インテリア、食品、ギフト、健康・美容用品、ベビー用品など。
プライベートブランドの比率も高く、粗利益率はこの四半期には38.5%。それでも0.9%の減少。
販売費一般管理費は26.0%で、こちらは0.4%の増加。
つまりこの四半期は利益を削って売上げを確保した。
2007年にベビー用品店のバイバイ・ベビー(Buybuy BABY)、2012年に輸入雑貨店のコスト・プラス・ワールド・マーケット(Cost Plus World Market)、生地問屋のリネン・ホールディングス(Linen Holdings)を買収して、マルチフォーマット戦略に出ているが、この第2四半期には主力のベッド・バス&ビヨンドを2店、バイバイ・ベイビーを1店、コスト・プラス・ワールド・マーケットを3店オープン。
さらにメキシコにも合弁企業で進出して、ベッド・バスを5店舗展開している。
その結果、8月末時点で店舗数1506店となった。
ベッド・バス&ビヨンドがモデル企業と賞賛されたのは負債のない財務状態だったからだ。それが15億ドルの長期債によって自社株の買戻しを行った。
その理由はアメリカのカテゴリーキラー全体に共通するものである。
Eコマースによって空中戦で顧客と売上げを奪われ、白兵戦ではウォルマート・ターゲットの総合スーパーに規模と価格でやられる。
どんな商売も挟み撃ちされると、途端に、迷走する。ベッド・バスも例外ではない。
ベッド・バス&ビヨンドも負けじとオンライン・トゥ・オフラインに挑む。
しかしそれでも、この潮流には勝てない。
非食品小売業のカテゴリーキラーにアゲンスト・ウィンドが吹き荒れている。
〈結城義晴〉
検索ワード;ベッド・バス&ビヨンド リネン&シングス カテゴリーキラー TPOS