小売世界トップ企業 関心は海外よりもEコマース
「世界小売企業の上位約500社は、
海外での拡大テンポを落としている」。
こんなレポートが、
コンサルティング企業アクセンチュアから
25日に発表された。
2012年7月16日~10月15日の四半期に
43カ国だった新規進出国の数が、
同10月16日~2013年1月15日の四半期に
17カ国にまで減少した。
その傾向は
中国、インドネシア、カザフスタン、
マレーシア、パキスタン、そしてタイの
アジア新興国で顕著だ。
いま彼らの視線は自国内に向かっている。
オペレーションの統合、
店舗とインターネットやモバイルでの販売の融合。
いわゆる「マルチ・チャネル」の強化に乗り出している。
顧客の期待を、
リアル店舗とネットのいずれでも
変わらない水準で満たすには、
かなりの時間と資本が必要だと
わかり始めたことが原因。
アクセンチュアのChris Donnelly氏の見立てだ。
リアル店舗での商品やサービスの提供と、
ネットでの商品、サービスの提供。
その水準が変わらいレベルになること。
時間がかかるのはうなずける。
ここでいう「マルチ・チャネル」は、
リアル店舗における「マルチ・フォーマット」の次のステップと位置づけられる。
それが世界小売業500社の関心の的であることは、
実に興味深い。
日本では、イオンもセブン&アイ・ホールディングスも、
昨2012年の始めに、
このマルチ・チャネルに本格的に取り組んだ。
しかしまだ、ほんの序の口。
商人舎が提案する「マルチ・フォーマット」の次が、
「マルチ・チャネル」だとすれば、
我田引水になるかもしれないが、
「紙と網の融合」を標榜する商人舎の時代観は、
世界小売業500社と一致していることになる。
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