ウォルマートニュース|47期定時総会でマクミランCEOが語ったeコマース戦略

ウォルマートは6月2日、第47回目となる定時株主総会を開催した。アーカンソー州フェイエットビルのバド・ウォルトン・アリーナ会場には世界中からアソシエイト(社員)や株主が1万4000人以上集った。
 
その彼らを前に、同社CEOのダグ・マクミランは、「われわれは再び、顧客経験価値を高めるための未来のショッピングを生み出した」と高らかに宣言している。

それはITを駆使することで、低価格で良質な商品を、顧客の時間を節約しながら、迅速に簡単に楽しいショッピング体験を提供するeコマースを指している。

ウォルマートが発表した第1四半期(2月~4月期)では、eコマースの売上高は年同期比63%増と大幅に伸長している。

マクミランCEOはそのEコマースの成果を強調している。
1.200万件以上のアイテムがわずか2日で無料配送される。
2.顧客が店舗でオンライン注文商品をピックアップした時は割引サービスが受けられる。
3.車から降りずに生鮮品等を持ち帰ることができる「ピックアップ・グローサリー」の便利さ。
4.新鮮な食料品が1~2日で届く「ジェット・フレッシュ・デリバリー」サービスを米国人口の半分が利用できるようになった。

ウォルマートでは最近、商品を店舗から顧客に届ける「ラスト1マイル」配送について、「アソシエイツ・デリバリー」と呼ばれる新たな取り組みを開始した。これは、フルフィルメントセンターから店舗へ配送された商品を、そのトラックを利用して、アソシエイツ自身が顧客の自宅へ届けるというもの。またアソシエイツは自分の通勤経路に近い配達地域や配達個数、配達重量を選ぶことができるし、自分の車を使って配達を行うことも可能だ。配送にはウォルマートが開発したアプリを使ったナビ・システムを利用する。

配送役を希望したアソシエイツには、別途報酬が支払われる。

この実験は、本社近くのノースウェスト・アーカンソーの1店舗と昨年8月に買収したジェットの本部に近いニュージャージー州の2店舗で行われている。
アメリカの人口の90%はウォルマートの店舗から10マイル以内に住んでいるとされる。国内4700店舗には100万人以上のアソシエイツが働く。「そのアソシエイツが通勤するルートや道沿いにどれほどの住宅があるかを想像してみてください。このプログラム実験がなぜゲームチェンジャー(ものごとの流れや優劣を根底から覆すような、新しい可能性や思想を持つ取り組み)なのかは理解できると思います」とグローバルeコマースCEOのマイク・ローリィ氏は語る。
マクミランCEOもまた、ウォルマートとアソシエイツ、そして顧客の3者がウィンウィンの関係を築くことができると指摘する。

そのためにマクミランCEOはウォルマートの成功は、230万人のアソシエイトなくしてはできないと断言する。そして、「必要な学習ツールを提供し、生涯にわたってスキル訓練を進めていく」と会場のアソシエイツに向かって強調している。

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