CVSヘルスnews|米国医療保険会社3番手のエトナを690億ドルで買収
米国ドラッグストアチェーンのCVSヘルスが、医療保険会社3番手のAetna(エトナ、2016年度売上高631億ドル)を690億ドルで買収すると発表した。CVSヘルスはウォルマートに次ぐ米国第2位の小売業。ただしその売上げの半分ほどが保険会社など非小売業だ。もちろんヘルスケア事業も手掛けていて、今回の買収劇によって、健康関連も最大級になる。買収規模も小売業最大級。
2016年12月期決算で、年商1775億2600万ドル(1ドル100円換算で17兆7526億円)、前年比15.8%増。純利益は53億1700万ドルで、こちらは1.5%増。
買収額は1株あたり約207ドルで、1株に対し145ドルの現金と、CVSヘルスの新規発行株式で支払われる。
CVSヘルスは9700店以上のファーマシーと1100店の簡易クリニックを持つ。合併すればエトナの有する医療保険加盟者2200万人が顧客に加わることになる。
アメリカは日本のような国民皆保険制度がない。オバマ前大統領が「オバマケア」を施行したものの、トランプ大統領がそれを廃止する動きもあり、いまだ課題だらけだ。そのなかでアマゾンが調剤業界に参入すると言われている。競争が激化するヘルスケア産業では、統合された組織が必要だという認識が広がる。したがってCVSヘルスとエトナが買収によって垂直統合されればアマゾンに対する力を持つことになる。
エトナのマーク・ベルトリーニCEOは、CVSファーマシーの店舗を利用することで、地域や自宅で、より簡単なヘルスケアが得られるようになると期待をかける。
両社の株主および監督官庁の認可が得られれば、合併完了は2018年後半の見込みだ。
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