ユニーファミマnews|ドンキホーテHDとの業務提携の真意を推測する
(株)ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)(東京豊島区、髙柳浩二代表取締役社長)は、(株)ドンキホーテホールディングス(東京都目黒区、大原孝治代表取締役社長兼CEO)との業務提携に向けた検討を開始する。
ユニー・ファミリーマートHDはCVS業態と総合スーパー業態を、ドンキホーテHDはディスカウントストア業態を主力としている。
したがって、「両社グループの主力業態が異なることから競合関係が少なく、グループの垣根を越えて、三業態それぞれの経営資源や独自の強み・ノウハウを活かした協業や相互補完効果が期待できると考え、両社の業務提携に向けて検討を開始することとした」とリリースされている。
しかし、これはどう見ても、ユニーの総合スーパーの不採算店をMEGAドン・キホーテに転換するための業務提携ととらえるしかない。月刊商人舎5月号で指摘したように、ドン・キホーテはいま、日本で一番鮮明なポジショニングを確立した総合スーパーである。ユニーの不採算店を「MEGAドンキ」(8000~1万㎡の大型タイプ)、あるいは「ピュアドンキ」(1000~3000㎡のレギュラータイプ)に転換すれば、一挙に収益性は改善される。ずばり、それが両者の狙いだろう。
今後は、具体的な取り組みを含む業務提携に向け、両社で以下のような協議・検討を進めていく。
①基盤整備や出店開発における共同、店舗の実験的な共同運営や相互利用を目指す。
②仕入れ商品特性や顧客層が異なる両社の商品の開発ノウハウを共有する。
③商品の店舗配送等を始めとする物流機能の合理化を目指す。
④両社が展開する海外市場での協働や、両社の経営資源を融合した新業態開発での協働を目指す。
業務提携の具体的な内容については、半年内を目途に提携内容を具体化し、業務提携契約を締結することを目指して協議を進めて行く。
この提携でどちらが得をするかと推測すれば、それは明らかにドン・キホーテだろう。したがって、その利益分配をいかにするかが、今後の協議・検討の中心になると考えられる。
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