リドルニュース|独トップSchwarzの小型廉価店Lidlが6/15に米国上陸
ドイツのリミテッド・アソートメント型ディスカウント・ストア「Lidl」(リドル)がいよいよアメリカ進出を果たす。リドルはドイツトップのSchwarz Group(シュワルツ・グループ) 傘下の企業だ。
5月17日(水)、リドルはアメリカ1号店を6月15日にオープンさせると発表した。オープン予定の20店舗の所在地は発表されているが、そのうちのどの店がオープンするのか、何店舗オープンするのかは、今のところアナウンスされていない。店舗は居抜きではなく、売場面積2万平方フィート(560坪)以上の店が新しく建設される。
<オープン予定の20店舗>
Kinston, N.C. 4050 W Vernon Ave
Greenville, N.C. 1800 East Fire Tower Rd
Wilson, N.C. 3520 Raleigh Rd Parkway West
Sanford, N.C. 3209 NC 87 South
Rocky Mount, N.C. 940 N Wesleyan Blvd
Winston-Salem, N.C. 3315 Sides Branch Rd
Havelock, N.C. 547 US Hwy 70 West
Rockingham, N.C. 705 US 74 Business East
Wake Forest, N.C. 1120 South Main St
Spartanburg, S.C. 8180 Warren H Abernathy Hwy
Greenville, S.C. 2037 Wade Hampton Boulevard
Virginia Beach, Va. 6196 Providence Rd
Hampton, Va. 2000 W Mercury Blvd
Culpeper, Va. 15169 Brandy Road
Chesapeake, Va. 4033 Portsmouth Blvd
Norfolk, Va. 6440 N Military Hwy
Newport News, Va. 11076 Warwick Blvd
Richmond, Va. 12151 W. Broad St
North Chesterfield, Va. 1311 Mall Drive
Richmond, Va. 5110 S Laburnum Ave
上記店舗リストを見ると、東海岸のバージニア州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州の3つの州にひとまず展開する。アメリカ法人の本社がバージニア州アーリントンに置かれているため、スタートの出店地域はその周辺が中心となる。来年の夏までには、東海岸にさらに80店舗ほどをオープンし、5000名にのぼる雇用を創出させるという。
店舗の営業時間は朝8時~夜9時までで、週7日営業する。総SKU数は開示されていないものの、販売される商品の約90%はリドルのプライベートブランド(PB)となる。また、リドルで販売する商品や食料品の価格は、他のアメリカのスーパーマーケットのおよそ半分になるだろう、とリドルの幹部は話す。
同社は持続可能または責任を持って養殖されていることが証明されている鮮魚や冷凍魚介類、オーガニック、グルテンフリーの商品なども揃えると発表している。PB商品についても、すべて合成着色料・人工調味料・トランス脂肪酸を無添加で製造する。やはりヨーロッパの企業らしく、近年の「サスティナビリティ」というトレンドはしっかりと売場に盛り込む。
さらにPB商品のパッケージには、3面にバーコードが印刷されている商品を多数取り揃える。より効率的なチェックアウトを可能にするためだ。
「低価格」「効率的」「サスティナブル」と好印象のキーワードが並ぶ米国リドルが、同じくドイツ出身のリミテッドアソートメント型ディスカウンター・アルディの牙城を崩せるか。アルディは1万平方フィートで、リドルの半分の店舗面積だが、リドルはアルディよりも品揃えの豊富さとサスティナビリティなどの特徴をもって、やはりアルディの傘下にあるトレーダージョーの要素を盛り込むことになるだろう。そうすると、イギリスのテスコが2007年にアメリカで実験して、2013年に撤退した「フレッシュ&イージー・ネイバーフッドマーケット」に類似したフォーマットになるかもしれない。世界王者ウォルマートの出方も注目したい。
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