3月百貨店売上速報|緊急事態宣言解除と前年の反動で4社とも約3割増収

主要百貨店4社の3月の売上高速報が発表された。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比131.1%。大丸松坂屋百貨店は133.3%、阪急阪神百貨店は132.7%、高島屋は129.5%だった。前年は臨時休業や時短営業など、新型コロナウイルスの影響を大きく受けたため、今年は4社ともに大幅に実績を上回った。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の既存店は前年同月比131.1%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは前年比135.5%、日本橋本店店頭売上げは129.7%だった。

前年の反動で、18カ月ぶりに前年実績を上回った。また3月22日の緊急事態宣言解除に伴い、全店舗の営業時間を通常に戻したことで、大都市圏店舗を中心に入店客数は回復傾向にある。

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、山本良一社長)は、(株)大丸松坂屋百貨店が前年同月比133.3%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体では133.9%。外出自粛の影響は残るものの、緊急事態宣言の解除された関西や名古屋の店舗を中心にラグジュアリーブランドが売上げを伸ばした。また、高級時計や美術の高額品も好調だった。

エイチ・ツー・オーリテイング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は前年比132.7%。阪急本店が前年比144.9%、阪神梅田本店が109.7%だった。関西店舗を中心に徐々に来店客数が回復した。若年層やファミリー層に加え、年配層も徐々に見受けられるようになってきた。また春休みに入ると、旅行客も増えてきた。

阪急本店では、富裕層を中心に海外旅行に行けないなど外出消費の抑制によるモノ消費への高い意欲が見受けられ、100万円以上の高額品のまとめ買いや、500万円クラスのバッグも動いた。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の3月度店頭売上高は、高島屋単体の11店舗で既存店前年比129.5%、国内百貨店子会社3社を加えると前年比126.4%となり、全体では前年比128.9%。全店が前年実績を上回った。

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