オイシックスnews｜福山市と｢海洋環境改善に向けた個別連携協定｣締結

オイシックス・ラ・大地(株)(東京都品川区、高島宏平社長)は 11月6日(木)、広島県福山市と「海洋環境改善に向けた個別連携協定」を締結した。

近年、福山市では地球温暖化による海水温上昇でアイゴが異常に増え、磯焼けを引き起こすなど、海洋環境と地域漁業に深刻な影響をもたらしている。今回の協定では、漁獲したアイゴを商品化し有効活用するほか、磯焼けの改善による漁業者の収入安定化などに連携して取り組んでいく。また、新たな藻場再生につながる継続的な議論を行い、持続可能な漁業モデルの構築を目指す。福山市が海洋環境改善に特化した協定を企業と締結するのは初となる。

■｢海洋環境改善に向けた個別連携協定」による取り組み
１. 漁獲したアイゴを有効活用する商品化と情報の発信
アイゴは一部の地域では高級食材とされながらも、海藻を食べるため内臓に臭みがあり、丁寧な下処理が必要なことから、市場にあまり流通していなかった。この協定では、地元の田島漁協に内臓の処理といった一次加工を担ってもらい、オイシックスがそのアイゴを買い取り、商品化につなげていく。今後は、食材とレシピをセットにして届けるミールキット「Kit Oisix」でのメニュー化も予定している。

２.漁業者の収入安定化と、持続可能な漁業モデルの構築
アイゴの漁獲によって藻場などの食害が減ることにより、藻場の再生を目指す。磯焼けが軽減されることで、安定的な漁業活動が可能になり、結果的に、他の魚種の漁獲量向上につながるなど、漁業者の収入安定化に寄与することを目指す。

３.藻場再生に関わる、継続的議論
アイゴの漁獲による藻場再生とともに、新たな藻場再生につながる継続的な議論を進めていく。

オイシックスは「海洋環境改善に向けた個別連携協定」における取り組みの一環として、食品宅配サービス「Oisix」で、駆除したアイゴを活用した新商品「香草オイルで熟成させたアイゴのコンフィ」の販売を11月6日から開始する。地元の漁協が鮮度の良い状態で内臓を取り除き、身に臭みが残らないよう一次加工を実施。その上で、臭いの残りやすい皮や骨を丁寧に取り除き、身を塩で〆、香草オイルでじっくり熟成し柔らかく仕上げた。解凍してそのままでももちろん、湯煎で温めたり、好みの野菜を加えてアクアパッツアやパスタに和えたりしてもおいしく食べられる。販売価格は646円(税込み)。