J.フロントnews|第3Qは台風・地震影響から売上高1.6%減・営業利益10.6%減

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、山本良一社長)が、2019年2月期第3四半期の連結業績を発表した。

売上高は8136億7900万円(前期比1.6%減)、営業利益は338億5300万円(10.6%減)、純利益は220億7700万円(6.9%減)の減収減益だ。

営業利益率は4.2%。

百貨店事業の売上収益は1968億2200万円(1.3%増)。しかし、前年の社宅売却益の反動などで、営業利益は9.5%減の158億3900万円だった。

9月初旬の台風21号と月末の24号、また北海道胆振東部地震などの自然災害で、一部店舗の臨時休業やインバウンド需要の減退などが起こり、一時的な収益のマイナス要因となった。10月以降はインバウンド需要も回復して、富裕層需要も堅調に推移している。

大丸札幌店では4月に、3階フロアを15年ぶりに改装して、新感覚の編集ゾーン「KiKiYOCOCHO(キキヨコチョ)」をオープンさせた。このKiKiYOCOCHOではセルフ型ビューティショップAmuse Beauté(アミューズ ボーテ)を展開しているが、Amuse Beautéは、10月に小田急百貨店町田店、11月に仙台パルコを開設して6店舗となった。

また、基幹店舗では環境活動の取組みとして、不要になった衣料品・靴・鞄・布団などを回収する「ECOFF(エコフ)リサイクルキャンペーン」を実施した。回収点数は前年の1.8倍の約46万点に上っている。

インバウンド需要は、中国大手モバイル決済業者との国慶節にあわせたキャンペーンや、大丸心斎橋店の南館で化粧品売場を拡大したことなどで回復傾向にある。名古屋や京都の外国人来訪者数が増加し、松坂屋名古屋店や大丸京都店の売上げも伸長している。

パルコ事業の売上収益は662億7200万円(2.9%減)、営業利益は81億3900万円(15.8%減)。3月に原宿ゼロゲート、8月に京都ゼロゲートを開業した。また、9月には三宮ゼロゲートを一部先行開業するなど、都市部未出店エリアにおける提供価値拡大を推進した。

不動産事業は、売上収益126億6900万円(33.4%増)、営業利益44億8800万円(46.7%増)と好調だ。2017年に開業したGINZA SIX、上野フロンティアタワーに続いて、9月には大丸神戸店周辺店舗に、教育・食・医療をプロデュースした新業態として「ファミリア神戸本店」をオープンさせている。また、11月には、ビューティー&ヘルスをキーワードにした「BINO銀座(ビーノギンザ)」がグランドオープンした。

J.フロントでは事業領域を拡大させる施策を採っているが、その一環として認可外保育施設の運営に参入する。2019年4月には横浜市青葉区青葉台に第1号園の「Daimaru Matsuzakaya Kids Duo International 青葉台」を開園する。 また、京都の南禅寺近くの町屋に、「ブルーボトルコーヒー 京都カフェ」を3月にオープンさせた。基幹店舗の周辺に新たに3件の新ショップをオープンさせる予定だ。

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