U.S.M.H news|’19年商6943億円0.3%増・経常利益13.6%減の増収減益
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)(東京都千代田区、藤田元宏社長)が2019年2月期の本決算を発表した。
営業収益6943億2300万円(前年同期比0.3%増)、営業利益118億1100万円(16.0%減)、経常利益122億5300万円(13.6%減)、当期純利益53億0800万円(28.8%減)と増収減益だ。
営業利益率1.7%、経常利益率1.8%。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスグループは、2018年2月期からの3年間を対象とする「中期経営計画」の達成に向け、シナジー創出を加速するために資材調達部、仕入統合推進部を新設した。さらに、事業インフラを共通化して効率化を図ることを目的に(株)マルエツ、(株)カスミの財務経理部門とICT部門を統合する組織改正を行った。また新たなスーパーマーケットモデルへの転換を目的に、業態開発部とデジタル事業企画部を新設している。
その成果として、一部の商品部門では仕入れ統合を行い、共同企画商品や共同調達を拡大している。プライベートブランド商品「eatime」は2月末までに計70品目をラインナップした。ICT部門では7つの協働タスクを立ち上げ、システムコストの削減、資材等の共同調達や電気料の見直しによるコスト削減、総労働時間に着目して人件費伸長率抑制に取り組んだ。
(株)マルエツでは、仕入れ構造の見直しと仕入れ販売計画の精度向上を図り、荒利益率の改善を進めた。また人手不足を背景に、198店舗へ拡大した「セミセルフレジ」、効率的な店舗オペレーションの構築に向けて導入した「トータルLSPシステム」、都心の24店舗に導入した「電子棚札」によって省力化に取り組んでいる。
(株)カスミでは顧客の利便性を図るため、3月にイオン電子マネー「WAON」の決済サービスを開始して「WAON一体型KASUMIカード」を導入した。9月には電子マネー「KASUMI WAONカード」を発行した。10月に新設したカスミ筑波大学店では完全キャッシュレス店舗の実験を始めている。またサービスレベルと生産性の向上を目的に「業務改革推進プロジェクト」を立ち上げ、モデル店舗を中心に作業標準化に着手している。
マックスバリュ関東(株)では「買物をする“よろこび”」を創造するというビジョンを掲げ、「商品が来店動機となるSMへの進化」「仕組みによる生産性の向上」「改革を推進する組織力・人財の強化」に注力した。主に4つの施策を進めた。第1が生鮮強化による来店頻度の向上、第2に来店動機となる意志のある品揃え、第3に継続的な活性化・修繕投資による店舗年齢の若返り、第4に店舗方針による顧客視点・現場起点の改革による客数増加トレンドへの転換をテーマにした。
マルエツ6店舗、カスミ7店舗を新規出店し、一方でマルエツ3店舗、カスミ4店舗、マックスバリュ関東1店舗の8店舗を閉鎖した。2月末のグループ店舗数は、中国江蘇省の2店舗を含めて518店舗だ。