アスクルnews|年商3875億円7.5%・経常12.1%の好決算、LOHACO23%増
アスクル(株)(東京都江東区、岩田彰一郎社長)が2019年5月期の本決算を発表した。
売上高は3874億7000万円(前期比7.5%増)、営業利益45億2000万円(7.8%増)、経常利益44億1800万円(12.1%増)。純利益は固定資産の減損損失31億2300万円を計上したことで4億3400万円(90.7%減)。
営業利益率1.2%、経常利益率1.1%。
eコマース事業の売上高は3810億9300万円(7.9%増)、営業利益は50億2500万円(32.3%増)。
そのうち、主力分野のBtoB事業の売上高は3158億1400万円(4.4%増)。
ネット検索の際にWEBサイトが上位に掲載されるSEOや、インターネット広告を強化したことで新規顧客が増加した。また、ビッグデータやAIを活用して、名前がわからない商品でも検索できる画像検索機能を追加するなどの施策により、従来顧客の購入点数と単価が増加した。
2019春・夏号には、使い捨てプラスチック商品に替わる紙ストローなどの商品を増やすなど、地球環境への配慮や企業の社会的責任を意識した事業も展開している。
商品別では、日用消耗品や消耗紙、オフィスの生活用品が売上げを牽引し、工具などのMRO商材、医療・介護施設向け商材も伸長した。
BtoC事業の売上高は652億7800万円(28.7%増)。「LOHACO」の売上高513億9500万円(23.1%増)。子会社化した(株)チャームの連結効果も寄与した。
「Yahoo!ショッピング」への出店などで新規利用者が拡大した一方で、配送運賃の値上げの影響は大きかった。アスクルでは、2018年12月に、「独自価値商品数のさらなる拡大」、化粧品、健康食品等の「戦略カテゴリの強化」、「広告フィー収入の拡大」へと経営資源をシフトすることを決定している。
販売費および一般管理費は、配送運賃の大幅な増加、「ASKUL Value Center 関西」開設に関わる固定費の増加、子会社化した(株)チャームの費用分の純増などで854億7400万円(6.8%増)となった。しかし、物流センターにおける労働生産性の改善と売上高の増加で、指標となる売上高販管費比率は改善している。