ユニー・ファミマnews|第1Q収益1329億円16.3%減も経常利益5.4%増
ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)(東京都港区、澤田貴司社長)が2020年2月期第1四半期決算を発表した。
営業収益は1329億1300万円(前年同期比16.3%減)、事業利益は195億1600万円(47.6%増)、税引前四半期利益141億7000万円(5.4%増)、四半期利益は203億1100万円(48.2%増)の減収増益だ。
同社は、2018年8月16日付けで伊藤忠商事(株)の完全子会社となっている。そして2019年1月4日付けで(株)パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧(株)ドンキホーテホールディングス)に、保有するユニー(株)の株式をすべて譲渡した。
2019年9月1日には完全子会社のファミリーマートを吸収合併して事業会社となり、合併後の社名を(株)ファミリーマートに変更する。
同社は「加盟店支援の強化」を最優先事項としながら、「店舗収益力の強化」「デジタル推進」「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスとの協業推進」に取り組んでいる。
第1の「加盟店支援の強化」については、2019年4月25日に発表した「ファミリーマート加盟店支援『行動計画』」に基づいて、具体的な加盟店支援施策を順次実施している。
深刻化する人手不足対策として、5月から新型発注端末の導入を開始した。また、顧客の利便性と安定的な店舗運営のバランスがとれた店舗運営体制を構築するために「時短営業実験」を実施している。さらに、加盟店利益につながるフードロス削減策として、販売期限の見直し、ロングライフ商品の品揃え拡充、予約販売強化を実施する。来る土用の丑の日の「うなぎ」は完全予約制に移行した。
第2は「店舗収益力の強化」だ。商品に関しては、ひと口サイズのフライドチキン「ポケチキ」を5月に発売したが、女性や子どもを中心に売れ行きは好調だ。また、大人気惣菜シリーズ「お母さん食堂」にさらなる付加価値をつけた「お母さん食堂プレミアム」を開発し、「3日仕込みのデミグラスソース 鉄板焼きハンバーグ」など5種類の商品を発売した。
2018年10月に導入を開始した挽きたてコーヒーの新型コーヒーマシンは、約7割の店舗への導入が完了した。
店舗開発に関しては、東名阪の三大都市圏への出店強化を図るとともに、行政単位での店舗配置の再構築に基づくビルド&スクラップを推進する。
第3の「デジタル推進」では、独自の電子マネー機能を実装したスマートフォンアプリ「ファミペイ」を7月1日に提供開始した。また、「Tポイント」に加え、「dポイント」や「楽天スーパーポイント」を11月から導入する。
なお、「ファミペイ」を活用したフィンテック事業を推進する(株)UFI FUTECHを、100%子会社化し、7月1日付けで(株)ファミマデジタルワンに商号を変更した。
第4の「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスとの協業推進」では、商品・サービスの共同開発、金融サービス分野での協業、海外事業の共同展開などを行っていく。
国内店舗数は1万6430店(国内エリアフランチャイザー3社計923店を含む)。海外事業では、台湾、タイ、中国、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシアに7390店を展開する。国内外を合わせた総店舗数は2万3820店。