ZOZOnews|第1Q売上高282億円6.2%増・宣伝費圧縮で経常30%増
(株)ZOZO(千葉県千葉市美浜区、前澤友作社長)は、2020年3月期第1四半期の業績を発表した。
2019年4月1日から6月30日の売上高は281億9700万円(前年同期比6.2%増)、営業利益は77億8600万円(32.6%増)、経常利益76億1800万円(30.0%増)、純利益は53億2600万円(27.9%増)の増収増益。
営業利益率は27.6%、経常利益率は27.0%。
同社は、ECサイト「ZOZOTOWN」の運営、プライベートブランド「ZOZO」の販売およびファッションメディア「WEAR」の運営を中心に事業活動を行っている。
第1四半期期間中に「ZOZOTOWN」は多様化するユーザーニーズに対応できるよう幅広いジャンルの新規ブランドの出店を進めた。また、昨年に引き続き春のセールイベントとして「ZOZOWEEK」を実施した。これにより商品扱い高が増え、増収となった。
一方で、2018年12月25日に開始した有料会員サービス「ZOZOARIGATOメンバーシップ」は、登録会員数が当初の想定ほど伸びなかったために、5月30日にサービスを終了した。
プライベートブランド「ZOZO」は、Tシャツ、デニムパンツなどのカジュアルアイテムを対象に、6月12日から身長・体重情報のみでユーザーの体型を推測し、最適なサイズの商品を提供する販売方法に変えている。
なお、ビジネススーツなどのフォーマルアイテムについては、引き続き「ZOZOSUIT」による体型計測データを基に受注生産型で商品を届けているが、配布数量が減っているため広告宣伝費が絞られ、これが利益を押し上げる結果となった。
足の形の3Dデータ化を行って靴選びに必要な複数部位の計測を可能とする「ZOZOMAT」の先行予約の受け付けを、6月24日に開始した。「ZOZOTOWN」での靴カテゴリーの商品扱いの拡大を目指す。
ZOZOTOWN事業は、「受託ショップ」「買取ショップ」「ZOZOUSED」の3つの事業形態で構成されている。
「受託ショップ」は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行う。商品取扱高は726億2200万円(13.0%増)、商品取扱高に占める割合は91.7%。売上高(受託販売手数料)は198億9200万円(4.8%増)。6月末時点のショップ数は1292店舗だ。
「買取ショップ」は各ブランドからファッション商材を仕入れて、自社在庫を持ちながら販売を行う。商品取扱高は1億0300万円(132.7%増)、商品取扱高に占める割合は0.1%。売上高は9900万円(123.7%増)。6月末時点で5ショップを運営している。
「ZOZOUSED」は主に個人ユーザーから中古ファッション商材を買い取って販売を行う。商品取扱高は35億7400万円((10.8%減)、商品取扱高に占める割合は4.5%。売上高は32億9400万円(17.0%減)。
PB事業では、ユーザー個人の体型に合わせた同社の自社企画アパレル商品を販売している。商品取扱高は4億6200万円(306.7%増)、商品取扱高に占める割合は0.6%。売上高は4億5200万円(298.6%増)。
BtoB事業は、ブランドの自社ECサイトの構築および運営を受託する。商品取扱高は24億7400万円(25.0%増)、商品取扱高に占める割合は3.1%。売上高(受託販売手数料)は5億3300万円(16.0%増)。6月末時点の受託サイト数は25サイトだ。
広告事業は、「ZOZOTOWN」および「WEAR」が誇るユーザーリーチ基盤を活用して、取引先ブランドや広告代理業者に広告枠を提供して、広告収入を得る。売上高は5億8400万円。「WEAR」は、引き続きユーザーの拡大およびコンテンツの拡充を行うとともに、広告による収益化を図っていく。6月末時点のアプリダウンロード数は1300万を超え、月間利用者数ともに堅調に推移している。