イオンnews|9月増税前需要取り込みGMS・SM・ウエルシア好調
イオン(株)(千葉市美浜区、岡田元也社長)の主要14社の9月度業績が発表された。マックスバリュ中部(株)が9月1日付けでマックスバリュ東海(株)と合併したため、14社となった。
土曜日は前年より1日少なく、「お客様感謝デー」も前年が木曜日と日曜日だったのに対して、今年は金曜日と月曜日だった。
10月1日の消費増税実施前の駆け込み需要を取り込めたかどうかで、各社の明暗が分かれた。既存店が前年を上回ったのは、イオンリテール(株)、イオン北海道(株)、イオン九州(株)、MV北海道(株)106.2%、MV東海(株)103.0 %、MV九州(株)101.9%、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)、ミニストップ(株)、ウエルシアホールディングス(株)、(株)ジーフット、(株)イオンファンタジーの8社。
主力の総合スーパー(GMS)事業では駆け込み需要を取り込んで売上げを大きく伸ばした。既存店売上高は、イオンリテール(株)(千葉市美浜区、井出武美社長)が111.9%、イオン北海道(株)(札幌市白石区、青柳英樹社長)が110.8%、イオン九州(株)(福岡市博多区、柴田祐司社長)が113.8%と、3社とも前年を大幅に上回った。全店ベースでもイオンリテールが112.5%、イオン北海道が110.9%、イオン九州が112.3%と、好調に推移した。
スーパーマーケット(SM)事業のマックスバリュ(MV)5社では、既存店が前年をクリアしたのはMV北海道106.2%、MV東海103.0%、MV九州101.9%の3社。MV東北(株)99.9%、MV西日本(株)97.9%の2社は減収だ。全店ベースで前年をクリアしたのはMV北海道106.7%、MV東海149.5%、MV九州104.6%の3社。なかでもMV東海の伸長率は合併効果でとびぬけている。
(株)マルエツ、(株)カスミ、マックスバリュ関東(株)の首都圏3社で構成するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスの既存店売上高は100.3%と前年を何とか上回った。全店ベースでも100.9%だった。
9月9日に台風15号が上陸し、千葉県では暴風雨による甚大な被害が発生した。カスミでは千葉県東金市の田間店をはじめ被災した店舗が多く、とくに大規模停電や断水による影響から営業時間の短縮を余儀なくされた。マルエツやマックスバリュ関東でも台風15号の影響が懸念されたが、増税前の駆け込み需要もあってまずまずの結果となった。
コンビニエンスストアのミニストップの既存店101.0%は2カ月連続で前年をクリアしたが、全店92.7%は前年に及ばなかった。
ドラッグストアのウエルシアホールディングスは既存店119.4%、全店では126.2%。どちらも駆け込み需要を取り込んで前年を大きく上回った。
衣料品専門店の(株)コックスは、既存店92.1%、全店89.7%と相変わらず苦戦が続く。一方、靴専門店のジーフットは、既存店・全店ともに103.9%と好調だった。
アミューズメント施設を運営するイオンファンタジーは、既存店100.3%は辛うじて前年をクリアしたが、全店99.2%では前年を下回った。