ファーストリテイリングnews|第2Q売上収益4.7%減・営業利益21%減

(株)ファーストリテイリング(山口県山口市、柳井正会長兼社長)の第2四半期(2019年9月1日~2020年2月29日)の連結業績は、売上収益が1兆2085億円(前年同期比4.7%減)、営業利益が1367億円(20.9%減)と計画を大きく下回る減収減益となった。それでも営業利益率は11.3%である。

新型コロナウイルス感染症の影響などから韓国、グレーターチャイナが大幅な減収減益となった。世界26の国と地域で約3500の店舗を運営している同社だが、今回のように世界中で猛威を振るう新型コロナの影響は大きい。

国内ユニクロ事業は、 売上収益は4635億円(5.7%減)だったものの、粗利益率の改善により営業利益は716億円(5.7%増)と減収増益。

暖冬の影響により、防寒衣料の販売に苦戦し、既存店売上高が4.6%減となった。eコマース売上高は525億円(8.3%増)と増収だが、その伸長率は鈍化している。粗利益率は2.2ポイント改善、売上高販管費率は31.9%と0.5ポイント上昇したが、販管費を金額ベースで削減できた結果、若干の増益となった。ただし新型コロナの影響から3月の既存店売上高は27.8%の減収となっていて、先行きは厳しい。

海外ユニクロ事業は売上収益が5412億円(6.7%減)、営業利益は532億円(39.8%減)と計画を大きく下回り、大幅な減収減益となった。グレーターチャイナは減収、営業利益は大幅な減益。中国大陸は新型コロナの影響から2月単月で大幅減収となり、上期も減収減益に転じた。韓国は赤字幅が拡大した。その他アジア・オセアニア地区は、2桁の増収増益。北米は暖冬で販売に苦戦し、営業利益は赤字。一方で欧州は2桁の増収増益となった。

新型コロナの影響によって、中国では一時、半数の395店舗が休業した。現時点で北米と東南アジア・オーストラリアの全店、スウェーデンを除く欧州の全店が休業している。

ジーユー事業は、売上収益が1322億円(12.9%増)、営業利益は158億円(12.0%増)と、計画通り、大幅な増収増益を達成した。マストレンドを捉えたニット、暖冬に対応した薄手アウターの販売が好調で、既存店売上高は3.8%増と伸びた。また原価率の改善で、粗利益率が0.4ポイント改善し、大幅増益となった。

グローバルブランド事業は、セオリー、プラステが苦戦し、売上収益は701億円(9.8%減)、営業利益は7億円(76.3%減)と計画を下回る大幅な減益。暖冬で冬物商品の販売に苦戦した。コントワー・デ・コトニエ事業は前年並みの赤字。

ファーストリテイリングでは上期の業績を受け、通期業績予想を下方修正している。3月の実績に加え、新型コロナの影響が下期後半に終息すると仮定しての数値だ。売上収益は2兆900億円(前期比8.8%減)、営業利益は1450億円(43.7%減)、当期利益は1000億円(38.5%減)を見込む。直近予想から売上収益で2500億円、営業利益で1000億円の減額修正する。

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