イズミnews|第1Q営業収益1490億円19.0%・経常利益3.1%の減収減益

(株)イズミ(広島県広島市、山西泰明社長)が2021年2月期第1四半期の業績を発表した。

営業収益1490億5500万円(前年同期比19.0%減)、営業利益63億0500万円(4.4%減)、経常利益63億8100万円(3.1%減)、四半期純利益33億2700万円(21.5%減)の減収減益だ。

営業利益率は4.2%、経常利益率は4.3%。

営業収益のうち、売上高は前年同期から347億1500万円(19.8%)減少し、1407億0700万円。また、営業収入は前年同期から2億8600万円(3.3%)減少し、83億4800万円となった。これは、主に新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の発令を受けて専門店の休業を実施したことによるもの。売上総利益は、334億2900万円(前年同期比41億7800万円減)。売上総利益率は23.8%で前年同期に比べて2.3ポイント上昇した。これは、主に粗利益率の低い専門店の売上げが減少したことと、それにより相対的に粗利益率の高い直営部門の売上構成が高まったことによるもの。

販管費については、主に広告宣伝費や人件費が減少したことに加え、前期の新設店舗および既存店のリニューアルにかかる投資経費が減少したことなどによって、前年同期比41億7700万円(10.5%)減少の354億7300万円となった。売上高対比の販管費は25.2%と、前年同期に比べて2.6ポイント上昇した。

特別利益は、投資有価証券売却益を計上したことによって5億1700万円となった。特別損失は、感染症関連損失19億8400万円を計上し、19億9900万円となっている。

イズミの中心的事業である小売事業は、営業収益が1444億0300万円(19.2%減)、営業利益が54億2000万円(1.4%増)となった。

主力業態「ゆめタウン」では、緊急事態宣言の発令を受けた店舗の一部休業によって、広域からの集客が減少し、売上げも大幅に減少した。また、卒業式などのイベントが軒並み中止され、フォーマルスーツなどの「ハレの日需要」が消失するなど、とくに衣料品分野において不要不急の消費を避ける動きが強まった。

一方、感染への危機意識と日々の買物を近隣で一括して済ませようという消費者意識から、“巣ごもり消費”が急速に活発化した。食品スーパーマーケット業態「ゆめマート」などでは、保存の利く食料品や生活必需品などを中心に関連商品の品揃え確保に努めた。しかしながら、全体としては増税後の買い控えが継続していることや、不要不急の来店頻度の急激な減少による影響が残った。その結果、今期の既存店売上高は、前年同期比で23.6%減となった。

小売周辺事業は、営業収益が225億6800万円(3.4%減)、営業利益が5億4000万円(41.4%減)。

金融事業の(株)ゆめカードでは、電子マネー「ゆめか」およびクレジットカードの新規会員獲得に努めるとともに、「ゆめタウン」などの入居テナントをはじめとした外部加盟店での取扱いを拡大することで、収益の拡大を図った。これにより、「ゆめか」の累計発行枚数は前期末の811万枚から3万枚増えて5月末には814万枚となった。飲食事業のイズミ・フード・サービス(株)においても、外食行動自体が自粛されるなか、テイクアウト需要を取り込むなどしたものの、レストラン部門での客数減を補うには至らなかった。また、施設管理事業の(株)イズミテクノにおいては、管理する施設の休業による収益機会の逸失による影響を受けた。

通期は、営業収益7019億円(5.7%減)、営業利益332億円(4.1%増)、経常利益332億円(3.8%増)、親会社に帰属する当期利益190億円(4.8%減)を見込んでいる。

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