ファミマnews|第2Q営業収益2357億円/コロナで11.2%減・107億円の赤字
(株)ファミリーマート(東京都港区、澤田貴司社長)が2021年2月期第2四半期の決算を発表した。同社は「国際財務報告基準(IFRS)」を採用している。
営業収益は2356億8900万円(前年同期比11.2%減)、営業収益から売上原価および販管費を控除した事業利益は321億8900万円(30.5%減)。そして税引前四半期損失125億4200万円(前期は398億3500万円の利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失107億2500万円(前期は381億6200万円の利益)の赤字決算となった。
ファミリーマートグループは、「加盟店支援策の着実な実行」を最優先事項としながら、「収益力の強化」 「金融・デジタル戦略の推進」 「新型コロナウイルス感染症拡大への対応」 に取り組んでいる。
最重要課題の加盟店支援策の確実な実行に関しては、2019年4月に発表した加盟店支援「行動計画」に基づいて、加盟店の判断によって決定する「時短営業」が2020年6月から正式スタートした。
「収益力の強化」では、2006年に誕生した看板商品「ファミチキ」は2020年6月に累計販売15億個を突破し、定番の味わいに加えて「ビッグファミチキ」や「ガーリック味」、7月には「チーズタッカルビ味」、8月には「BBQ味」など、さまざまなフレーバー商品を展開し好評を博している。
デザートカテゴリーでは女性を中心に人気の紅茶ブランド「AfternoonTea」監修商品や、「patisserieKIHACHI」監修商品、「上林春松本店」監修の抹茶を使ったスイーツなどを続々と発売した。また、外出自粛の影響によって旅行の機会が減少している状況を受け、関東の一部地域限定で「気軽に旅気分!北海道&沖縄フェア」を開催した。
「金融・デジタル戦略の推進」では、独自のバーコード決済機能付きアプリ「ファミペイ」が、2019年7月のサービス開始から1年経過した2020年8月末で累計約600万ダウンロードとなった。キャッシュレスによる支払比率は30%と、昨年に比べて1.5倍に伸長した。
8月末の国内店舗数は1万6634店(国内エリアフランチャイザー3社の925店を含む)となった。海外事業では、東アジアを中心に8141店となり、国内外合わせた全店舗数は2万4775店。
今期はコロナ禍での売上高減少、新たな加盟店支援策実行、カネ美食品の連結子会社除外などによって営業収益が減少した。一方で、店舗における平均日販(日商)は回復傾向にあり、事業利益の減益幅は第1四半期よりも縮小した。
通期は、営業収益4600億円(11.0%減)、事業利益570億円(11.7%減)、税引前利益940億円(103.4%増)、当期利益600億円(37.8%増)を見込んでいる。