イオン九州news|第3Q営業収益2233億円36.3%増/経常損失8億円も赤字縮小
イオン九州(株)(福岡市博多区、柴田祐司社長)が2021年2月期第3四半期の連結業績を発表した。
営業収益2233億0200万円(前年同期比36.3%増)、営業損失9億8000万円(前年同期と比べ2億8600万円の改善)、経常損失7億9800万円(前年同期と比べ2億6800万円の改善)、四半期純損失1億5800万円(前年同期に比べ7億9000万円の改善)。赤字幅は縮小している。
同社は2020年9月1日付で、マックスバリュ九州(株)およびイオンストア九州(株)との経営統合を行い、SM(スーパーマーケット)業態「マックスバリュ」「マックスバリュエクスプレス」155店舗、DS(ディスカウントストア)業態「ザ・ビッグ」25店舗、GMS(総合スーパー)業態15店舗、合計195店舗を承継し、314店舗を展開する新生イオン九州としてスタートした。
地域のライフラインとして、コロナ禍で高まる衛生・健康増進ニーズ、イエナカ需要になどにスピーディに対応し、感染症対策と事業活動の両立に努めた。収益面では、「本気の価格」や「ブラックフライデー」の規模拡大をはじめとする経営統合のシナジー効果、また、新たなセールス「ALLイオン大謝恩祭」や福岡ソフトバンクホークスの日本シリーズ優勝を記念した「感動をありがとうセール」が好調に推移した。
主力の総合スーパー事業(イオンではGMSと称する)の売上高は1401億7100万円(3.8%増)。11月30日末の店舗数は、9月1日付け経営統合によって15店舗を承継し、1店舗を開店した結果、66店舗となった。
「食の強化」としてSM店舗の売れ筋商品の導入、地場商品の品揃えの拡大など、SM・DS事業と連携した取り組みが奏功し、承継店舗を含む既存店の食品売上高は前年同期比6.1%増と伸長した。
ネットスーパーでは、1日当たりの配送件数の増便や店舗受け取りサービスの拡充など、受注枠の拡大に取り組んでいる。店舗受け取りサービスの利用件数は前年同期に比べて、約3倍と伸長し、ネットスーパー全体の売上高も23%増と好調に推移している。
「イオン九州公式アプリ」の会員拡大と利用促進に向けてクーポン企画や人気ゲーム機の抽選販売など会員限定企画を実施した結果、アプリの11月末時点での累計ダウンロード数は、前年同期に比べ約1.8倍の55万件を超える規模となった。
SM・DS事業の売上高は518億0700万円。11月末時点の店舗数は、経営統合により180店舗を承継し、期中に1店舗を開店した結果、181店舗となった。
9月から「本気の価格」を実施するとともに、免疫力を高める食材の提案をするなど、顧客の感染症対策ニーズに応える取り組みを推進した結果、買上げ点数・客単価が伸長し、食品の売上高は前年同期比15.4%増となった。「非食品分野の強化」においても、衣料品・住居余暇商品の品揃えの拡充に取り組んだ。とくにマスクは、新たに展開したファッション性の高い商品が好調に推移し、売上高は前年同期の約10倍となった。
ホームセンター事業の売上高は152億3900万円(15.4%増)。11月末の店舗数は、期中に1店舗閉店したことによって32店舗となった。
商品面では、外出を控えて自宅で過ごす時間が増えたことで園芸用品、ペット用品、DIY商品の売上げが好調に推移した。また、頻発する自然災害への対応として、災害対策商品をコーナー化し常設売場として全店で展開した結果、売上高は前年同期に比べ大幅に伸長している。
サイクル事業、戦略的小型店などその他事業の売上高は33億4200万円(13.3%増)。11月末の店舗数は、期中に7店舗を開店し、4店舗を閉店したことによって37店舗となった。