高島屋news|第1Q営業収益1650億円42%増も経常損失1.48億円の赤字決算

(株)高島屋(大阪市中央区、村田善郎社長)が2022年2月期第1四半期の連結決算を発表した。

3月1日~5月31日の連結営業収益は1649億5900万円(前年同期比42.0%増)、連結営業損失は7億1700万円(前年同期は営業損失73億6800万円)、連結経常利益は1億4800万円(前年同期は経常損失86億8400万円)となり、その結果、四半期純損失は13億0500万円(前年同期は四半期純損失205億3000万円)の赤字となったが、赤字幅は改善されている。

グループ全体の持続的成長へとつなげていくためには、中核事業である百貨店の再生はまさに喫緊の課題である。今年4月には百貨店再生を中心テーマとする「3カ年計画」(2021~2023年度)を策定し、コスト構造改革や、営業力強化に向けた魅力ある品揃え、顧客との関係再構築に向けた取り組みをスタートさせた。

「3カ年計画」の初年度である今年度においては、早期黒字化への転換を実現すべく、営業費の削減に取り組んでいる。一方、成長分野であるネットビジネスは、巣ごもり消費の恩恵もあって売上げが堅調に推移した。2023年度にネット売上高500億円を目指すなか、百貨店ならではの魅力ある商材や独自商材の提案に加え、今年度中にECシステムを刷新し、パーソナライズされた商品提案や商品検索機能の充実を図る。

主力の百貨店業は、営業収益1382億0600万円(56.0%増)、営業損失31億6000万円(前年同期は営業損失86億0800万円)だった。

国内百貨店では、前年のコロナ感染拡大に伴う臨時休業や営業時間短縮の反動から、入店客数・売上高ともに前年から大きく回復した。しかしながら3回目の緊急事態宣言を受けて、大阪店や日本橋店などの大型店を含む10店舗で臨時休業した。さらにインバウンドの売上げが消失したこともあり、依然としてコロナ禍以前の水準には及ばない状況だ。

海外(2021年1月~3月)では、コロナの影響が少なかった上海高島屋、ホーチミン高島屋、サイアム高島屋の各店で売上げの回復が見られ、増収増益となった。一方、シンガポール高島屋は営業時間短縮などの営業制限が継続しているために、減収減益となった。なお、4月以降ASEAN地域では新型コロナ感染症が再拡大し、ホーチミン高島屋は食料品売場を除いて全館休業、サイアム高島屋は営業時間短縮など、引き続き厳しい営業体制となっている。

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