イズミnews|第1Q営業収益1650億円10.7%・経常利益26.1%の増収増益
(株)イズミ(広島県広島市、山西泰明社長)が2022年2月期第1四半期の決算を発表した。
3月~5月の業績は、営業収益1649億5400万円(前年同期比10.7%増)、営業利益78億3200万円(24.2%増)、経常利益80億5000万円(26.1%増)、四半期純利益50億8100万円(52.7%増)と大幅な増収増益となった。
営業収益の増加の理由は、新型コロナウイルス感染症拡大や営業体制の影響を受けつつも、感染対策を講じながら各地域の状況に応じた経営を行ったことによる。また、昨年休業を余儀なくされた専門店の営業再開などによっても、売上げが回復してきた。
売上総利益は352億6400万円(前年同期比18億3400万円増)となり、売上高対比では22.5%と前年同期に比べて1.3ポイント低下した。これは主に粗利益率の低い専門店の売上げが増加し、それにより相対的に粗利益率の高い直営部門の売上構成が低下したことによる。
販売費および一般管理費については、昨年度に引続き広告宣伝費等の経費抑制に努めた結果、前年同期比2億8800万円(0.8%)増加の357億6100万円となった。売上高対比では22.8%となり、前年同期に比べて2.4ポイント低下した。
営業利益率は4.7%、経常利益率は4.9%。
主力の小売事業の営業収益は1599億5500万円(10.8%増)、営業利益は67億1400万円(23.9%増)の増収増益。既存店売上高は、前年同期比15.9%増。
春先には、アパレルや昨年休業を余儀なくされた専門店を中心に、苦戦した分野で戻りが見られたが、感染再拡大を受けた一部店舗での土日休業や販促企画の中止などもあり、一昨年までの水準には及ばず、苦戦が続いた。
食品については、特需の反動や、巣ごもり需要も昨年ほど活発化しなかったことで、素材系食材やストック商品が伸び悩んだ。一方で、惣菜や刺身といった簡便・即食商品には動きが見られた。
4月には、第二次中期経営計画の一つである「DX推進」の一環として、アプリを全面リニューアルした。個別販促の主なツールとして活用するため、新「ゆめアプリ」には、バーコード決済やデジタルクーポンなどの新機能を付加した。
全体としては、昨年の落ち込みを徐々に取り戻してきており、感染拡大や営業体制への制約の影響を受けつつも堅調に推移した。
小売周辺事業は、営業収益236億2100万円(4.7%増)、営業利益8億0500万円(49.1%増)。
金融事業の(株)ゆめカードにおいて、電子マネー「ゆめか」およびクレジットカードの新規会員を獲得するとともに、小売事業の主力店舗「ゆめタウン」などの入居テナントをはじめとした外部加盟店での取扱いを拡大することで、収益の拡大を図った。また4月の新「ゆめアプリ」リリースに合わせ、新規カード会員の獲得にも注力した。これにより、「ゆめか」の累計発行枚数は前期末における852万枚から5月末時点では864万枚となった。
飲食事業のイズミ・フード・サービス(株)においては、時短営業や一部店舗の土日休業などの影響を受けたが、昨年に比べてその範囲は限定的であったため、増収となった。施設管理事業の(株)イズミテクノにおいても、グループ各社の活性化工事が工事部門の営業収益の押上げに寄与し、公共施設等の指定管理業務も回復傾向に転じたことで、好調に推移した。
通期は、営業収益7214億円(6.1%増)、営業利益367億円(2.6%増)、経常利益368億円(2.0%増)、当期利益235億円(1.9%増)を見込む。