ファーストリテイリングnews|第1Q売上収益1.2%・営業利益5.6%の増収増益

(株)ファーストリテイリング(山口県山口市、柳井正会長兼社長)が2022年8月期第1四半期の決算を発表した。

2021年9月1日~11月30日の売上収益は、6273億9100万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は1194億0600万円(5.6%増)、税引前利益が1342億0800万円(25.2%増)、四半期利益が935億9200万円(33.0%増)となった。グローバルで収益の柱が多様化したことで、第1四半期連結累計期間としては過去最高の業績となった。

売上収益に対する営業利益率は19.0%。

これは主に、その他アジア・オセアニア地区(東南アジア、オーストラリア、インド)、北米、欧州のユニクロ事業が大幅な増収増益となったことによる。一方で、グレーターチャイナのユニクロ事業、ジーユー事業は減収減益となった。

国内ユニクロ事業の売上収益は2264億円(10.8%減)、営業利益は487億円(18.8%減)と、大幅な減収減益。既存店売上高は、前年同期比7.7%の減収となった。前年同期は在宅需要やエアリズムマスクの販売が好調だったことでハードルが高かったことに加え、9月から10月中旬まで気温が高い日が続いて秋冬商品の販売に苦戦した。10月中旬からは、気温が低下したことで、アウターやインナーなどの防寒衣料の販売が堅調に推移した。

eコマース売上高は366億円(0.2%減)と、若干の減収となったが、コロナ前の2019年比では約5割増収と順調に拡大している。

海外ユニクロ事業の売上収益は2997億円(15.0%増)、営業利益は599億円(44.6%増)と、大幅な増収増益。これは、その他アジア・オセアニア地区、北米、欧州での販売が好調だったことによる。一方で、グレーターチャイナは減収減益だったが、海外ユニクロ事業全体では、第1四半期としては過去最高の業績となった。

地域別では、中国大陸は減収、大幅な減益となった。新型コロナウイルス感染症に伴う厳しい規制が継続的に実施され、アパレルへの購買意欲が低下したことや前年の反動の影響によるものだ。香港、台湾、韓国は増収増益。その他アジア・オセアニア地区は大幅な増収増益となり、2年前の水準まで回復した。

米国は大幅な増収で、黒字へ転換した。旅行需要が一部回復したことや、ブランディング強化のための情報発信や商品のニュース発信を継続したことで、販売が好調に推移した。欧州は、気温の低下や購買意欲の高まりによって商売環境が良好だったことに加え、eコマースのアプリ会員の獲得などを通じて顧客からの支持を高められたことで、大幅な増収増益を達成することができた。

ジーユー事業の売上収益は698億円(8.7%減)、営業利益は89億円(34.5%減)。気温が高く推移したことで秋冬商品の販売に苦戦したことに加え、生産や物流の遅延の影響によって冬物商品の立ち上げが遅れたことで、既存店売上高が減収となった。

グローバルブランド事業の売上収益は307億円(9.5%増)、営業利益は25億円(前年同期は2億円の損失)と黒字に転換した。セオリー事業は、大幅な増収増益となった。これは主に米国事業の業績が回復したことによる。プラステ事業は、緊急事態宣言の影響を受けたことで集客に苦戦し、減収減益となった。コントワー・デ・コトニエ事業は、増収、黒字に転換した。これは主に、フランスで新型コロナウイルス感染症による臨時休業がなかったことに加え、不採算店舗の閉店を中心とした事業構造改革を進めたことで経費効率が改善したことによる。

通期は、売上収益2兆2000億円(3.1%増)、営業利益2700億円(8.4%増)、税引前利益2700億円(1.6%増)、当期利益1750億円(3.0%増)を見込む。

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