三越伊勢丹news|年商4183億円・経常利益95億円と黒字化/海外も営業黒字

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の2022年3月期は、売上高が4183億3800万円(前連結会計年度は8160億0900万円)、営業利益は59億4000万円(前期は営業損失209億7600万円)、経常利益は95億2000万円(前期は経常損失171億7100万円)、当期純利益は123億3800万円(前前期は純損失410億7800万円)と黒字転換した。

収益認識会計基準等の適用によって、売上高は4937億7500万円減少し、営業利益は1億1400万円、経常利益及び税金等調整前当期純利益は1億5500万円増加している。

営業利益率は1.4%、経常利益率は2.3%。

国内百貨店事業は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置によって、首都圏店舗を中心に部分的な休業や時短営業を余儀なくされ、客数、売上げともに低迷した。2021年9月末の緊急事態宣言解除後は客数が回復し、第3四半期の首都圏店舗では、コロナ前水準の2019年度を上回る売上高となった。2022年1月にはまん延防止等重点措置が再び適用され、回復基調にあった客数、売上高が再び減少したが、2月以降は増加に転じて推移した。首都圏の伊勢丹新宿本店の売上高は2536億2100万円(前期比122.5%)、三越日本橋本店は1144億8600万円(113.0%)、三越銀座店は565億6000万円(127.6%)と前期から大きく回復している。

また「(個人)外商の改革」として、2021年度下期に外商バイヤーを設置。外商セールスと外商バイヤーが連携してダイレクトマーケティングを伊勢丹新宿本店と三越日本橋本店で先行して進めた。これも売上げに寄与した2022年度は、この取り組みを深化させるため、両本店の個人外商組織と法人外商組織を統合した「外商統括部」を新設している。

海外百貨店では、ゼロコロナ政策を続ける中国の各店で回復にバラつきがあったものの、経済活動の再開が順調に進んだシンガポール、米国が業績回復を牽引して、全体では営業黒字となった。百貨店セグメントにおける売上高は3739億3200万円(前期は7521億3100万円)、営業損失は63億3900万円(前期は営業損失303億0200万円)。収益認識会計基準等の適用により、売上高は4877億8700万円減少し、営業損失は3300万円減少している。

2023年3月期の連結業績は、売上高4940億円(前期比18.1%増)、営業利益140億円(135.7%増)、経常利益140億円(47.0%増)、当期純利益170億円(37.8%増)を見込む。

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