アルビスnews|第1Q営業収益233億円3.6%増・経常利益4.0%減の増収減益

アルビス(株)(富山県射水市、池田和男社長)が2023年3月期の第1四半期決算を発表した。

前期新店3店舗と当期新店1店舗による売上げの増加によって、営業収益は232億8000万円(前年同期比3.6%増)となった。利益面については、高利益商品であるPB商品などの販売拡大とプロセスセンターの原価改善により売上総利益率が改善(0.8ポイント増)したものの、人件費の上昇、電気料・各種資材の価格高騰により、営業利益は6億1600万円(4.2%減)、経常利益は7億5700万円(4.0%減)、四半期純利益は5億1200万円(6.1%増)となった。

 営業利益率は2.6%、経常利益率が3.3%。

昨年度スタートさせた「第三次中期経営計画」(第55期~第57期)では、「地域一番のお客様満足の実現」を経営方針に掲げ、「顧客の多様なニーズへの対応」「従業員が挑戦できる環境の実現」「業務基盤の活用による生産性の向上」「事業を通じた地域社会の課題解決」を重点課題とし、以下の施策に取り組んだ。

「顧客の多様なニーズへの対応」として、ニーズの高い主力商品の販売を強化するための価格政策、そして旬の生鮮品や名物商品の訴求に取り組むとともに、健康志向商品、簡便即食商品の拡充を図った。また、高利益商品であるPB商品などの販売を拡大し、売上総利益率を改善させた。前期より開始した来店受取型ネットスーパーについては、5月から「大島店」(富山県射水市)、「高原町店」(富山県富山市)を新たに加え3店舗で展開している。

「従業員が挑戦できる環境の実現」の取り組みとして、引き続き管理職向けに「問題発見・課題解決」をテーマとしたマネジメント強化の教育プログラムを実施した。また新しい人材が早期に役割を担うことのできる制度の改定を行っている。

「業務基盤の活用による生産性の向上」については、店舗オペレーションの改善指導の対象店舗を順次拡大して生産性向上を図った。プロセスセンターにおいては製造工程のあらゆるムダを見直し、労務費と原材料ロスを低減させることで、製品原価率の改善を行った。一方、物流費については、新店オープンや物流価格高騰など増加傾向にあるが、積載効率を見直し、運行数を削減することで、物流コストを低減させている。

「事業を通じた地域社会の課題解決」については、「つなぐアルビス」をコミュニケーションメッセージに掲げ、顧客、行政、生産者、従業員との連携を図り、地域社会の課題解決を進め、持続可能な社会の実現とともに企業価値向上に努めている。2022年4月から金沢市において「店舗等と直結したフードバンクモデル事業」に参画し、家庭で使用予定のなくなった食品や雑貨などをNPO法人に継続的に寄贈している。2022年7月からは富山県と連携し「熱中症予防キャンペーン」を実施、全店に熱中症予防特設コーナーを設置するとともに、移動販売事業を通じて各家庭にリーフレットを配布している。

4月に富山県小矢部市に「いするぎ駅店」を出店した。

通期は、営業収益947億7900万円(2.9%増)、営業利益25億8500万円(5.4%増)、経常利益31億円(1.8%増)、当期純利益21億5900万円(2.6%増)を見込む。

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