ミニストップnews|第2Q営業総収入426億円・経常利益5億円と黒字に転換
ミニストップ(株)(千葉市美浜区、藤本明裕社長)が2023年2月期の第2四半期決算を発表した。
3月1日~8月31日の業績は、営業総収入426億4300万円(前年同期は952億5900万円)、営業利益0500万円(前年同期は営業損失15億8800万円)、経常利益4億6700万円(前年同期は経常損失14億5800万円)、四半期純利益150億5800万円(前年同期は純損失29億5200万円)だった。
連結子会社であった韓国ミニストップ(株)は 3月に同社全保有株式を譲渡し、第1四半期連結累計期間の期首より連結対象から除外した。そのため営業総収入が前年同期より減少したが、広告宣伝費、設備費などの経費を削減したことにより、第2四半期連結累計期間として4年ぶりに営業黒字に転換した。また、韓国ミニストップの譲渡が完了したことにより関係会社株式売却益を238億3100万円計上した。
同社は、第1四半期連結会計期間の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を適用している。これに伴い、前第2四半期連結累計期間とでは、営業総収入に対する認識が異なるため、前年同期比(%)を記載していない。
国内事業の営業総収入は394億6500万円(前年同期は380億0400万円)、営業利益は2億1400万円(前年は営業損失6億9000万円)。ミニストップ単体のチェーン全店売上高は前年同期比98.0%となった。ミニストップ店舗の既存店1店1日当たりの売上高は前年同期比で99.3%、コンビニエンスストア商品は98.7%、店内加工ファストフード商品は103.1%、既存店平均客数は97.5%、既存店平均客単価は101.8%だった。
「食事のデスティネーションストア」を確立するという方針のもと、できたて感・ワクワクがあふれる「おいしさ」を追求した商品設計と品揃えを展開するとともに、顧客のタイムセービングの実現に向けたさまざまな取り組みを進めた。店内加工ファストフード商品の加工・提供方法の見直し、セルフレジの増設、ミニストップアプリを活用した販売促進の強化、デリバリーサービス対応店舗の拡大やオンラインサービスの導入などによる「便利さ」の強化に努めた。
コンビニエンスストア商品については、冷凍食品や酒類の売場を拡大するとともに、おいしさと楽しさを提供するため、複数の有名飲食店に監修してもらった弁当・サラダ・スイーツや、同社で人気のファストフードをモチーフにしたスナック菓子・飲料を発売するなど、魅力あるオリジナル商品の品揃えを強化した。また、外出自粛の環境下でもご当地の魅力が楽しめるように、4月に「沖縄フェア」、5月に「アジアンフェア」、6月に「九州フェア」を実施した。
店内加工ファストフード商品については、チキンや串ものなどのホットスナックのセルフ販売への変更を順次進めた。その一方で、ポテトなどは注文を受けてから店内調理をして提供することで、販売を伸ばした。
店内手づくりの弁当・おにぎりは、炊飯工程を改善し、できたて商品を購入してもらえるよう努めた。スイーツは、希少性の高い宮崎県産のマンゴーピューレを使用した「宮崎マンゴーソフト」や、高級チョコレートブランド監修商品の「グルクル飲む贅沢ショコラプリン」など、付加価値のある商品を発売した。
新商品の「フレンチフライポテト」「カナディアンポテト」も好評を博した。コールドスイーツでは、温かい焼き芋の上に冷たいソフトクリームをのせた「台湾蜜いもソフト」を8月末に発売し、売上げを伸ばした。店内手づくりのおにぎりは、炊飯工程を改善するとともに、品揃えを強化した。総菜を組み合わせて提供する手づくり弁当の取り扱い店舗も8月末時点で1069店に達した。
店頭以外の販売チャネルについては、デリバリーサービス、ECサイト、イオングループ各社への商品外販などを強化した。デリバリーサービスは、店内加工ファストフード商品に加えて飲料や日用品の取り扱いも順次拡大しており、8月末時点で677店舗、直近9月時点では1168店舗となった。ECサイトは、夏ギフトなど各種ギフト商品のほか、同社オリジナル菓子、ファストフードの冷凍食材の販売を開始した。イオングループ各社への商品外販では、スーパーマーケットの催事コーナーにおいて同社オリジナル商品を集めたフェアを複数回開催した。
新規事業については、オフィスなどの施設内に設置する無人コンビニ「MINISTOPPOCKET(ミニストップ・ポケット)」の拠点拡大を進め、8月末時点の設置拠点数は773拠点となった。
加盟店との契約については、従来のロイアルティ方式から事業利益分配方式へ変更したミニストップパートナーシップ契約の運用を昨年9月から開始した。8月末時点のミニストップパートナーシップ契約店舗は232店舗となった。
5店舗を出店し、34店舗を閉店した。8月末時点の店舗数は1930店。
海外事業の営業総収入は31億7800万円(前年同期は572億5500万円)、営業損失は2億0800万円(前年同期は業損失8億9800万円)。
韓国ミニストップを連結対象から除外したことで営業総収入が減少したものの、ベトナム事業に集中し、収益改善したことにより営業損失が前年同期より縮小した。また、中国の青島ミニストップ有限公司は4月に清算結了し、当第2四半期連結会計期間に連結対象から除外した。
ベトナムでは、昨年の一時休業の反動などもあり既存店日販昨対が121.9%と改善したこと、不採算店舗の整理を通じて設備費や人件費を削減したことによって、営業損失が前年同期より縮小した。コロナ下において、日常の買物が完結できるワンストップ型のコンビニエンスストアを確立するため、新しいフォーマットの店舗への改装を進めた。野菜や果物、冷凍食品などの品揃えを強化したほか、インスタント麺・飲料などのEDLP商品や、カットフルーツ・カット野菜などの付加価値のある商品の展開を進めた。新フォーマットの店舗は8店舗新規出店し、既存店の改装を7店舗で実施した。6月末時点の店舗数は128店。