ワッツnews|年商583億円15.1%増・経常利益27.6%減
(株)ワッツ(大阪府大阪市、平岡史生社長)が2022年8月期の本決算を発表した。同社は100円ショップ「Watts(ワッツ)」「Watts with(ワッツ ウィズ)」「meets.(ミーツ)」「silk(シルク)」などを展開する。100円ショップチェーンでは第4位。
100円ショップ事業を営む(株)音通エフ・リテールおよび(株)ニッパンを子会社化したことで、売上高は583億4700万円(前年同期比15.1%増)と増加した。M&Aによるのれんの償却費の計上等もあり、営業利益は9億9800万円(40.2%減)、経常利益は15億8600万円(27.6%減)、当期純利益7億8100万円(19.1%減)。
営業利益率1.7%、経常利益率2.7%。
ワッツグループは、収益源の多角化を図るべく、国内100円ショップ事業だけではなく、ファッション雑貨店やディスカウントショップの運営等の国内その他事業、海外事業にも取り組んでいる。
国内100円ショップ事業では、2021年9月1日にオンラインショップをリニューアルし、掲載商品数を約10倍の1万アイテム以上へと大幅に拡充したほか、「Buona Vita(ブォーナ・ビィータ)」、「Tokino:ne(ときのね)」商品の取扱いも開始した。また、キャッシュレス専用のセルフPOSレジ導入を進めるとともに、既存店舗のブラッシュアップを図るため、ハンドメイド関連コーナーの導入やリニューアルを順次行っている。
新規出店は計画の230店舗に対して193店舗の出店を行った。また、10月1日付で100円ショップ「FLET’S」等を145店舗(うちFC5店舗)運営する(株)音通エフ・リテールの全株式を取得し子会社化した。
一方で不採算店舗の整理や母店閉鎖等による退店が61店舗(うちFC5店舗)あり、8月末店舗数は、直営が1618店舗(277店舗純増)、FCその他が23店舗(増減なし)の計1641店舗となった。また、Wattsブランド店舗である「Watts」「Watts with」については、1029店舗(204店舗純増)と全体の6割へ拡大した。
国内その他事業では、心地よい生活を提案する雑貨店「Buona Vita」は同社100円ショップにおしゃれ感を補完し、事業間でのシナジー強化を目的として、100円ショップ内への委託型の出店を行っており、23店舗(2店舗増)となった。時間をテーマにしたおうち雑貨店「Tokino:ne」は、3月にイオン海浜幕張店を出店し、2店舗となった。生鮮スーパーとのコラボである「バリュー100」は1店舗(増減なし)、ディスカウントショップ「リアル」は6店舗(増減なし)となった。
海外事業では、東南アジアを中心とした均一ショップ「KOMONOYA(こものや)」は、タイで37店舗(4店舗減)、ペルーで14店舗(5店舗減)となった。また、マレーシアで2店舗、ベトナムで3店舗それぞれ退店した。中国での均一ショップ「小物家園(こものかえん)」は、4店舗(増減なし)となっており、自社屋号の「KOMONOYA」「小物家園」の店舗数は55店舗(14店舗減)となった。