良品計画news|営業収益4962億円は過去最高も円安・輸送費高騰で減益
(株)良品計画(東京都豊島区、堂前宣夫社長)が2022年8月期の本決算を発表した。
2021年9月1日~2022年8月31日の業績は、営業収益4961億7100万円(前期比9.4%増)、営業利益327億7300万円(22.8%減)、経常利益372億1400万円(18.0%減)、四半期純利益245億5800万円(27.6%減)だった。
営業収益は、国内外における新規出店に伴う店舗数の増加により、過去最高の実績となったものの、国内および中国大陸における既存店の売上げは伸び悩んだ。また、衣服・雑貨の販売が苦戦したほか、急激な円安および輸送費高騰の影響等により、営業総利益が伸び悩み、営業利益、経常利益等は減益となった。
営業利益率は6.6%、経常利益率は7.5%。
同社が展開している店舗バナー(ブランド)は、無印良品、MUJIcom、MUJI to go、CafeMUJI、Café&Meal NUJI、IDEE。
国内事業の営業収益は3081億1400万円(前期比3.7%増)、セグメント利益は152億7300万円(46.5%減)と増収減益。
出店が順調に進んだ一方、衣服・雑貨を中心に売上げが伸び悩み、既存店売上高(EC含む)は4.6%減となった。衣服・雑貨の販売低迷による在庫処分、急激な円安および輸送費上昇に伴う調達コスト増大等により、営業総利益が伸び悩み、営業利益は減益となった。
東アジア事業の営業収益1392億2700万円(10.9%増)、セグメント利益221億5400万円(3.6%減)。
中国大陸では、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、経済活動に影響が生じたことにより、増収減益となった。特に第3四半期に、上海、深圳、北京等を中心に最大で約100店舗が店舗休業および営業時間の短縮を余儀なくされるなど、店舗運営に大きな支障が生じ、既存店売上高(EC含む)は11.6%だった。台湾、香港は増収増益となった一方、韓国は増収減益となった。
東南アジア・オセアニア事業の営業収益は220億1600万円(63.2%増)、セグメント利益は24億7500万円(207.5%増)と増収増益。タイ、マレーシアなどにおいては、経済活動が回復したことで、売上げも大幅に伸長し、増収増益となった。
欧米事業の営業収益は268億1300万円(52.2%増)、セグメント損失は8億5600万円(前期は21億0700万円のセグメント損失)。北米、欧州ともに経済活動の再開により売上げが伸長し、営業損失も縮小した。
8月末時点で、無印良品(ライセンスドストアを含む)の店舗数は国内493店、海外579店、合計1072店。国内では、地域に根付いた食品スーパーマーケットとの隣接店を中心に45店舗を出店するとともに、海外では、中国大陸、タイなどで49店舗を出店し、店舗網の拡充を図った。
次期は、営業収益5850億円(17.9%増)、営業利益340億円(3.7%増)、経常利益326億円(12.4%減)、当期純利益213億円(13.3%減)を見込む。