ヤオコーnews|第3Q売上高4299億円5.4%増/通期で増収増益見込む

(株)ヤオコー(埼玉県川越市、川野澄人社長)の2023年3月期第3四半期連結業績は、営業収益が4299億6000万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は262億1800万円(2.0%減)、経常利益は258億9000万円(2.5%増)の増収増益。四半期純利益は168億3500万円(0.8%減)と固定資産売却損(12億9600万円)の計上で僅かに減少した。
営業利益率6.4%(6.6%)、経常利益率6.3%(6.5%)。( )は前年数値。

ヤオコーは「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、2年目を迎えた第10次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)のメインテーマである「『2割強い店づくり』の実現」に取り組んでいる。

重点施策は、「価格対応」「個店の販売力強化」「独自の商品開発・開拓」「生産性の向上」の5項目。商品面では、独自化・差別化につながる品揃えのためにミールソリューションに注力し、主力商品の磨き込みと部門を越えた商品開発を進めている。

販売面では、同社では主客層と位置付ける49歳までの家族「ヤングファミリー」層の支持を固めるべく、EDLP(常時低価格施策)や「厳選100品」に加え、生鮮の頻度品などの価格政策と売場づくりを強化した。また、地方の特産品を揃えた「産地フェア」や、十五夜などの「小さなキワ」を提案する顧客参加型企画の実施で集客を図った。

運営面では生産性向上のために、自動化による業務改善やデジタルを活用したカイゼンに取り組んでいて、特にグロッサリーにおける自動発注は実施店舗の拡大を進め、生産性向上を図っている。

また、環境対策として、廃棄削減、節電、リサイクル推進の取組みを進めており、2022年に開設したエコセンターでは、想定以上の稼働が続き、今後も活用拡大をさらに進めていく。

人材育成ではカイゼンと並行して、働き方に対する意識改革、労働環境を改善する取組みを継続した。また、主体的に成長でき、働きがいにつながる制度・教育の再設計に向け、社員教育・研修体制の充実を図る。前期に引き続き、サクセッションプランとして、幹部候補者育成を目的とした研修を計画的に実施した。

新規出店では、5月に大宮櫛引店埼玉県さいたま市)、7月に横浜磯子店(神奈川県横浜市)、9月に八王子鑓水店(東京都八王子市)を開設した。既存店では4店舗の大型改装を実施した。

また、店舗を拠点とするヤオコーネットスーパーは16店舗で展開していて、今後も拡大予定だ。

同社グループ企業では各々が独自の「強み」を磨くことを企図し、独立運営を行っている。(株)エイヴイでは、「圧倒的な低価格」と「徹底したローコスト運営」を基本方針とし、その具現化を図る施策や取組みを進めている。設立3期目を迎えた(株)フーコットでは、「美味しいもの、圧倒的な品揃え、低価格とそれらを支えるローコストオペレーションの徹底追求」を経営方針とし、8月に開設した秩父店(埼玉県秩父市)を含めて現在3店舗となった。

2022年12月31日現在の店舗数は、グループ全体で196店舗(ヤオコー180店舗、エイヴイ13店舗、フーコット3店舗)。期中は1月に加須店(埼玉県加須市)、2月にトナリエ宇都宮(栃木県宇都宮市)が出店する。

通期では営業収益5460億円(前年増減率1.9%増)、営業利益255億円(同5.9%増)、経常利益247億円(同6.1%増)の増収増益を見込んでいる。

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