しまむらnews|22年度年商6161億円5.6%増・経常利益7.5%増の増収増益
(株)しまむら(埼玉県さいたま市、鈴木誠社長)が 2023年2月期の本決算を発表した。
2022年2月21日~2023年2月20日の業績は、売上高6161億2500万円(前年同期比5.6%増)、営業利益533億0200万円(7.9%増)、経常利益543億8300万円(7.5%増)、当期純利益380億2100万円(7.3%増)と増収・増益となった。
営業利益率8.7%、経常利益率8.8%。
主力のしまむら事業の売上高は、4616億5500万円(4.9%増)。ブランド力強化のため、自社開発ブランド(Private Brand=PB)と、サプライヤーとの共同開発ブランド(Joint Development Brand=JB)の展開を拡大し、売場・販促との連動が奏功した。高価格帯のPB「CLOSSHI PREMIUM」も機能性を強化して好調に推移した。トレンド商品やインフルエンサー企画、キャラクター商品は品揃えを拡充し、コーディネート提案を強化したことで客数が増加した。
在庫管理では、売筋商品を約40日で追加生産して再投入するなど、サプライヤーと連携した短期生産サイクルを活用した。また、都市部と郊外、寒冷地域と温暖地域など店舗立地に応じた商品管理を強化し、PBやJBはブランド別の売場づくりと在庫管理を徹底して、値下げの抑制に繋げた。
広告宣伝では、動画CMのWEB配信などデジタル広告を拡大し、天候や商品の売行きに応じて機動的に配信する時期や広告量、配信メディアを見直した。SNS販促では新規媒体を導入し、ホームページやアプリをリニューアルした。また、都市部限定や地域限定の販促を強化したことで、該当店舗や該当地域の売上げが伸長した。3店舗を開設、6店舗を閉店し、店舗数は1418店。
ヤングカジュアル専門店のアベイル事業は、売上高600億0500万円(10.2%増)。JBとキャラクター商品の取り扱いを拡大し、売場も変更したことで、好調に推移した。JBは、レディースとメンズのアウター衣料と服飾雑貨をトータル展開し、コーディネート提案したことで売上げを伸ばした。インテリア・生活雑貨は、キャラクター商品を中心に品揃えと売場を拡大して好調だった。販促ではデジタル広告を拡大し、都市部店舗ではWEB広告で限定商品を展開したことも効果的だった。 2店舗を開設、3店舗を閉店し、店舗数は313店。
ベビー・子ども用品専門店のバースデイ事業は、売上高723億1300万円(4.0%増)。JBの「tete a tete(テータテート)」と「futafuta(フタフタ)」は品揃えを拡充し、新生児向け新規JB「Cottoli(コトリ)」はギフト提案を、ジュニア向け新規JB「rabyraby(ラビラビ)」はトレンド商品を強化して好調だった。販促では、新規販促媒体の拡大やインフルエンサーの活用など、デジタル販促を多様化したことが集客力強化につながった。5店舗を開設、2店舗を閉店し、店舗数は313店。
雑貨と婦人ファッション専門店のシャンブル事業は、売上高146億4900円(10.4%増)。アウター衣料の主力JBのブランディングを強化し、雑貨ではギフト対応の商品とサービスを拡充したことで売上げを伸ばした。また、外出需要の高まりで、バッグや帽子などの服飾雑貨とコスメやフレグランスなどの雑貨が好調だった。品揃えを強化したギフト向け商品では、母の日やクリスマスのギフトに加えて、顧客が自分で商品や装飾材を選べる「ギフトマルシェ」が新たな売上げにつながった。12店舗を開設し、1店舗を閉店し、店舗数は113店。
ファッショングッズ専門店のディバロ事業は、売上高7億5100万円(15.8%増)。シューズでは、外出需要やオケージョン需要の回復に加えて、ヤング向け商品を拡充したことで、レディースとメンズ、キッズのシューズがそれぞれ好調だった。「靴&ファッション」 の新モデル店舗を想定し、取り扱いを拡大したアウター衣料と服飾雑貨は、トレンド商品の強化や新規サプライヤ ーの開拓で売上げを伸ばした。また、SNS販促の活用で会員数が伸長し、客数増加に繋がった。1店舗を開設し、店舗数は16店。
これらを踏まえた日本国内業績は、売上高6093億7600万円(5.4%増)、営業利益531億8300万円(7.5%増)、経常利益539億1200万円(7.0%増)、当期純利益は378億4100万円(7.2%増)。
台湾で事業展開する思夢樂事業は、売上高15億2300万台湾ドル(67億4900万円)。上半期は第1四半期に低気温と新型コロナの感染拡大で客数が大幅に減少したが、その後は外出自粛ムードも緩和され、売上高が急回復した。下半期は第3四半期に台風による大雨と高気温で秋冬物の販売が伸び悩んだが、その後は取り扱いを拡大したPBやJBが好調に推移したこと、SNS販促の活用が集客力の向上に繋がったことで、客数と客単価をそれぞれ伸ばすことができた。2店舗を閉店し、店舗数は40店。
なお次年度の業績の見通しについては、しまむら単体では売上高6280億円(3.1%増)、営業利益は545億円(2.5%増)、経常利益555億円(2.9%増)、当期純利益395億円(4.4%増)を見込んでいる。また、海外を含む連結の業績は売上高6350億円(3.1%増)、営業利益は545億円(2.4%増)、経常利益555億円(2.1%増)、当期純利益395億円(3.9%増)と予測する。