コメリnews|年商3794億円0.9%増・経常利益8.6%減
(株)コメリ(新潟県新潟市、捧雄一郎社長)が2023年3月期の本決算を発表した。
営業収益3794億1000万円(前年同期比0.9%増)、営業利益260億5300万円(6.4%減)、経常利益258億1200万円(8.6%減)、四半期純利益170億9600万円(4.5%減)となった。
営業利益率は6.9%、経常利益率は6.8%。
同社グループは、全国11カ所の物流センターを中心とする物流網と、全国1200を超える店舗網を活用し、世界のベストソースからの商品開発、商品調達と、住まいの環境改善に資するサービスの提案に注力した。また、税込みでの価格表示、PB商品を中心としたEDLP施策を継続して実施した。
営業面では、プロが頻繁に使用するネジ・釘、基礎資材、肥料、農薬等の消耗品を中心に売上げが堅調だったことで、工具・金物・作業用品、リフォーム資材・エクステリア用品、園芸・農業用品といった同社の核カテゴリーが売上げを牽引した。
商品部門別の売上高は、園芸・農業・ペット用品が最も多く1130億2200万円、日用品・家電・カー・レジャー用品が710億2800万円、工具・金物・作業用品が690億4800万円、リフォーム資材・エクステリア用品が571億6600万円、インテリア・家庭・オフィス用品が361億8300万円、そして燃料他が143億4500万円だった。
重点施策である商品開発は、「暮らしを守り・育てる商品開発」を実現するため、顧客の潜在ニーズを顕在化させる商品開発に努めた。自走式草刈機「速刈り君」や、充電式ハンディチェーンソーは、使う立場から品質を決め直すことで実現した低価格と、TVCMも絡めた全店での重点販売の結果、客層も拡大し販売が好調に推移した。これらの結果、PB商品の売上高構成比率は、前年同期比1.4%増の46.7%となった。
リフォーム事業は、全店で受付可能な住宅設備機器の簡易取付・施工サービスや、庭木の手入れ、エアコンクリーニング等の「住急番」が堅調に推移した。
Eコマース販売は、1200を超える店舗ネットワークを活かしたBOPIS(Buy Online Pickup In Store)の取り組みや、スマホアプリと連携したキャンペーン等の販促活動により堅調に推移した。
農業振興に関する取り組みについては、従来の農業用品予約販売による注文受け付けだけでなく、新たに農林水産省の「肥料価格高騰対策事業」の受付窓口としての取り組みを開始した。農業協同組合(以下、JA)との取り組みについては、2023年3月末時点で4JAとの協業を行っており、JAの商品をコメリの25店舗で販売している。
自社発行しているコメリカード(クレジット機能)、アクアカード(プリペイド機能)等のカード会員数は479万人を突破した。2022年11月に、コメリカード・アクアカードとコメリアプリを連携させたスマホ決済サービス「コッコPay」をリリースした。
店舗面では、コメリパワーを10店舗、コメリPROを3店舗、コメリハード&グリーンを8店舗、計21店舗を出店し、ハード&グリーン、アテーナを21店舗閉店した。したがって期末店舗数は、パワー94店舗、ハード&グリーン1103店舗、PRO 12店舗、アテーナ5店舗、合計で1214店舗となった。この他に、非連結子会社が運営する海外ハード&グリーン2店舗がある。
なお来期の連結業績見通しについては、営業収益は3860億円(前年同期比1.7%増)、営業利益は270億円(3.6%増)、経常利益は271億円(3.6%増)、当期純利益は173億円(1.2%増)を見込んでいる。