良品計画news|年商5814億円17.2%増・経常利益2.8%減

(株)良品計画(東京都豊島区、堂前宣夫社長)が2023年8月期の本決算を発表した。

2022年9月1日~2023年8月31日の業績は、営業収益5814億1200万円(前期比17.2%増)、営業利益331億3700万円(1.1%増)、経常利益361億5600万円(2.8%減)、四半期純利益220億5200万円(10.2%減)だった。

営業収益は、新規出店に伴う店舗数の増加により増収となった。急激な円安と原材料の高騰に伴う仕入れ価格の上昇により、営業総利益が伸び悩んだものの、営業利益は前年実績を若干上回り、増益となった。

通期の連結業績見通しに対する差異について、営業収益は国内事業の既存店が苦戦し、若干の未達となったものの、2023年1月から2月にかけて実施した価格改定を機に、国内事業の収益改善が進んだ。また、中国大陸事業を始めとする海外事業が引き続き好調に推移したことで、営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも見通しを上回った。

利益率は5.7%、経常利益率は6.2%。

同社が展開している店舗バナー(ブランド)は、無印良品、MUJIcom、MUJI to go、CafeMUJI、Café&Meal NUJI、IDEE。

国内事業の営業収益は3428億2900万円(前期比11.3%増)、セグメント利益は85億3400万円(44.1%減)と増収減益。営業収益は既存店が伸び悩んだものの、生活圏への出店強化が寄与し、増収となった。一方、円安および原材料高の影響により、営業総利益は伸び悩んだ。加えて、人件費のほか、出店関連や商品マーケティングの費用増加により、営業利益は減益となった。こうした状況のなか、2023年1月から2月にかけて実施した一部商品の価格改定以降、営業総利益の改善が進み、セグメント利益は、第3四半期以降、増益に転じた。

海外事業は東アジア事業、東南アジア・オセアニア事業、欧米事業の3事業に分かれる。

東アジア事業の営業収益1716億3000万円(23.3%増)、セグメント利益313億8600万円(41.7%増)。中国大陸では 2023年1月以降、経済活動の再開が進み、現地開発商品を拡充している生活雑貨が売上げを牽引し、増収増益となった。そのほか、台湾、香港、韓国も増収増益だった。

東南アジア・オセアニア事業の営業収益は314億7000万円(42.9%増)、セグメント利益は41億6000万円(68.1%増)と増収増益。タイ、マレーシアなどにおいては、経済活動が回復したことで、売上げも大幅に伸長し、増収増益となった。

当期より、現地の文化や気候に合わせて独自に開発したアセアン向けの商品が現地の顧客の支持を得て、タイ、マレーシアを始めとする東南アジア各国の売上げが好調に推移し、増収増益となった。

欧米事業の営業収益は354億8200万円(32.3%増)、セグメント損失は38億3400万円(前期は8億5600万円のセグメント損失)。北米、欧州ともに売上げが伸長し、前期の赤字から一転し、通期での黒字化を達成した。なかでも、北米は店舗運営力の強化を図ったことで、業績が好調に推移した。

8月末時点の無印良品(ライセンスドストアを含む)の店舗数は国内562店舗、海外626店舗の計1188店。国内では、スーパーマーケットとの隣接店を中心に75店舗を出店した。また海外では、中国大陸、タイなどに65店舗を出店した。

次期は、営業収益6400億円(10.1%増)、営業利益480億円(44.9%増)、経常利益460億円(27.2%増)、当期純利益330億円(49.6%増)を見込む。

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