ファストリnews|第1Q売上収益8108億円13.2%増/欧米好調で大幅増収増益
(株)ファーストリテイリング(山口県山口市、柳井正社長)が2024年8月期の第1四半期決算を発表した。同社は、国際財務報告基準(International Financial Reporting Standards:IFRS)を採用している。
売上収益が8108億3300万円(前年同期比13.2%増)、営業利益が1466億8600万円(25.3%増)と、大幅な増収増益だった。税引前四半期利益は1624億7100万円(28.1%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1078億円(26.7%増)となった。
売上収益に対する営業利益率は18.1%。
第1四半期は北米や欧州を中心に販売が好調だったことで、海外ユニクロ事業が大幅な増収増益となった。また国内ユニクロ事業・ジーユー事業も増収増益だった。
以下、事業別の業績をみていく。
国内ユニクロ事業の売上収益は2444億円(1.5%増)、営業利益は465億円(18.0%増)。既存店売上高は0.2%増加した。9月・10月は、例年よりも気温が高く推移したことで、秋冬商品の需要が伸び悩み、減収となったが、11月は気温が低下したことで、ヒートテックインナーやフリースなどの冬物防寒衣料、コラボレーション商品などの販売が好調
だった。
海外ユニクロ事業の売上収益は4413億円(23.3%増)、営業利益は778億円(35.8%増)で、すべての地域で大幅な増収増益となった。特に、北米、欧州は、グローバル顧客のニーズを反映した商品開発が進捗し、顧客層がさらに拡大した。また暖冬によって冬物需要が弱いなかでも、機動的に発注や経費のコントロールを徹底したことで、売上総利益率、売上高販管費比率ともに改善し、好調な業績を達成した。
ジーユー事業の売上収益は878億円(10.7%増)、営業利益は123億円(16.4%増)。9月、10月は秋冬商品の販売が伸び悩んだが、気温が低下した11月は、冬物の売れ筋商品の在庫を十分に準備したことが奏功し、好調な販売となった。特に、ヘビーウェイトスウェットやヒートパデッドアウター、パラシュートカーゴパンツなど、マストレンドを捉えた商品の販売が好調だった。
グローバルブランド事業の売上収益は366億円(2.4%減)、営業利益は3億円(43.9%減)と減収減益。セオリー事業は、売上収益は前年並み、営業利益は減益だった。暖冬の影響で販売に苦戦したことに加え、米国事業を中心に人件費が増加したことで売上高販管費比率が悪化したことが減益の要因となった。プラステ事業は、店舗数が前年同期末比で35店舗減少したことで減収、営業利益は若干の赤字だった。コントワー・デ・コトニエ事業は、欧州市場での消費意欲の低下や暖冬の影響で減収だったが、売上総利益率と売上高販管費比率の改善により赤字幅は縮小した。