スギnews|売上高7445億円・経常利益380億円/経常利益率5.1%

スギホールディングス(株)(愛知県大府市、杉浦克典社長)が2024年2月期決算を発表した。
売上高7444億7700万円(対前年増減率11.5%増)、営業利益366億2200万円(15.7%増)、経常利益380億3900万円(17.4%増)、四半期純利益219億7900万円(15.6%増)だった。

営業利益率は4.9%(4.7%)、経常利益率は5.1%(4.9%)。( )は前年数値。

期中は行動制限の緩和にともなう化粧品需要の増加、インバウンド需要の回復、風邪およびインフルエンザの感染者数増加などによる関連商品需要の増加があったが、薬価および一部調剤報酬改定による処方せん単価の下落、新型コロナウイルス感染症の沈静化にともなう関連商品の売上減少、物価高にともなう消費者の節約志向や選別消費傾向の強まり、異業種・同業種間での競争激化などで経営環境は厳しさを増していた。

このような環境のもと、スギグループは、調剤領域では、新規開局の推進と、伸長する処方せん応需に対応するため、調剤室および調剤待合室の拡張改装を実施した。市場規模の拡大が想定される在宅調剤では、在宅調剤専門店舗の開局を進めるとともに、資本業務提携先の日本ホスピスホールディングス(株)との連携強化で、地域医療に対応できる体制作りに取り組んだ。

また、薬剤師の専門教育を強化することで対人業務の質的向上を図るとともに、高額処方せんの獲得拡大に努め、調剤領域での売上基盤の増強を図った。

物販領域では、人流回復や訪日外国人観光客の増加が著しいエリアへの出店を強化するとともに、既存店舗の改装や新たな商品ラインの取り扱いを開始することで、インバウンド需要を含む都市部での売上増加を図った。

一方、郊外の既存店舗でも改装を積極的に実施し、地域のニーズに合致した品揃えを充実させた。さらに、買い上げ点数などの向上に向け、スギ薬局アプリを活用した個々の顧客への最適な情報やクーポンの配信などに積極的に取り組んだ。

サステナビリティ経営では、ESGの各種重要課題(マテリアリティ)への対応を進めた。脱炭素社会の実現に向けて、屋上に太陽光パネルを設置する店舗数の拡大や、第三者所有モデルによる再生可能エネルギーの導入を進めた。

循環型社会の実現に向けては、ペットボトルやお薬シートの回収拠点店舗を拡大し、リサイクル活動を推進した。また、フードバンクへの寄贈を継続し、食品ロス低減、貧困解消など社会課題解決に向けた対応を行った。また、国際的な人的資本開示への意識の高まりと企業の社会的責任を踏まえ、各種人的資本の開示を充実させた。

店舗の出退店では関東・中部・関西・北陸信州エリアへの出店に注力し、144店舗の新規出店と20店舗の閉店を実施、29店舗を取得した。併せて、329店舗の改装を実施した。期末店舗数は1718店舗(前期末比153店舗増)。

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