J.フロントnews|第2Q売上高6105億円13%増・営利100%増の増収増益

J.フロントリテイング(株)(東京都中央区、小野圭一社長)が2025年2月期の第2四半期決算を発表した。同社は国際会計基準(IFRS)を採用している。

3月1日~8月31日の連結業績は、総売上高6104億6900万円(前年同期比13.0%増)、売上収益2093億6800万円(9.3%増)、事業利益324億7600万円(60.8%増)、営業利益393億6400万円(100.0%増)、税引前利益382億6300万円(103.5%増)の増収増益だった。

営業利益率は6.4%。

百貨店事業の業績は、売上収益1272億9300万円(13.3%増)、事業利益201億5400万円(72.6%増)、営業利益194億4900万円(92.4%増)。

店舗別では、インバウンド売上げが引き続き好調だった心斎橋店や京都店に加え、前中期経営計画で戦略的に売場改装を実施してきた神戸店と札幌店が好調だった。またターミナル立地の東京店や梅田店など、主要店舗の好調が業績を牽引した。

中期経営計画に基づき、基幹店を中心にラグジュアリーなど主力カテゴリーの強化・リニューアル拡充に取り組んだ。

京都店に新規ブランドを導入し、神戸店では、主力ブランドのリニューアルなどを行った。加えて、自社ならではの「コンテンツの拡充」を目指し、名古屋店の改装を推進している。若年富裕層など新たな顧客層からの支持獲得に向け、婦人ファッションの圧縮を行う一方、ラグジュアリー・アートなど強化カテゴリーを拡大し、11月に第一期オープンを予定している。

今年7月には、持分法適用関連会社である(株)心斎橋共同センタービルディングを大丸松坂屋百貨店の100%子会社化とすることを決定した。心斎橋エリアは、地域の顧客をはじめインバウンドを含めた来街者の増加、また大阪市が推進している御堂筋の側道歩行者空間化などによって、より一層の発展と魅力向上が見込まれる。

SC事業の業績は、売上収益318億1100万円(12.1%増)、事業利益78億3600万円(61.0%増)、営業利益71億1800万円(23.1%増)。インバウンド取扱高の伸長に加えて、基幹店改装や各店でのプロモーション強化などによって国内取扱高も伸長したことから、増収増益となった。

中期経営計画の重点戦略の一つである「顧客接点の魅力向上」については、基幹店で、高感度なファッションブランドを導入し、ポップカルチャーゾーンを構築した。下期は「名古屋PARCO」において、東海エリア随一の洗練された「FASHION」と多彩な「ENTERTAINMENT」をテーマとしたリニューアルを予定している。「コンテンツ事業の拡大」では、「名古屋PARCO」と「渋谷PARCO」に人気漫画に登場する飲食店をオープンした。

(株)パルコは韓国の大手百貨店「現代(ヒュンダイ)百貨店」と戦略的協業に関する基本合意を4月に締結した。これを受け、「渋谷PARCO」でポップアップイベントを開催し、MZ世代を中心に新たな顧客層を集客した。韓国ファッションブランドやエンタテインメントなどの日本での展開に加え、将来的に日本のファッションやカルチャーをソウルを通じてアジアなどグローバルに発信することを目指す。

デベロッパー事業の業績は、売上収益370億1300万円(11.4%増)、事業利益42億1000万円(111.3%増)、営業利益41億7600万円(87.1%増)。

J.フロント都市開発(株)において保有物件の売却益を計上したほか、(株)J.フロント建装におけるホテル内装工事の受注増加などにより、増収増益となった。

決済・金融事業の業績は、売上収益64億8900万円(3.6%減)、事業利益10億6200万円(32.1%減)、営業利益0900万円(40.1%減)。

売上収益は取扱高増により加盟店手数料が増加した一方、付与ポイント増などに伴うポイント費の増加などによって減収となった。販管費は、グループカードの集約化に向けた投資費用や人財採用による人件費が増加した。以上の結果、事業利益、営業利益とも減益となった。

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