ドン・キホーテ2016年第1四半期過去最高益の理由

㈱ドンキホーテホールディングスの2015年7月~9月の第1四半期は、インバウンド消費を取り込み絶好調だ。

売上高は、1866億4200万円(前年同期比113.9%)、営業利益112億9600万円(108.0%)、経常利益
115億7800万円(107.0%)、四半期純利益64億8200万円(105.6%)と増収増益。
しかも第1四半期連結累計期間における過去最高益を更新した。営業利益率6.1%、経常利益率は6.2%の高水準。

リテール事業における売上高は1803億3300万円(114.1%)、営業利益は66億8600万円(103.1%
)。主力業態のドン・キホーテは、訪日外国人観光客需要を取り込み、既存店売上高の伸び率は107.0%。ファミリー向け業態のMEGAドン・キホーテ、及びNew MEGAドン・キホーテも、食品や日用雑貨など生活必需品の販売戦略が奏功した。

 

店舗出店も積極的だ。
平成27年7月には、店舗運営をローコストオペレーション化し、商品の「ロープライス」を追及するために、運営会社として㈱ライラック(英語表記:Lirack)を新たに設立。ライラックには、「LIFE(生活)」と「RACK(食器棚)」の2つの意味が込められている。
9月にはそのライラック運営1号店となる「驚安堂(きょうやすどう)福生店」をオープンさせた。

  <外観イメージ>
donki_fussa

同店は売場面積999㎡の小商圏型店舗。取り扱い商品を日常品に特化、つまりコモディティ商品に絞り込み、店舗演出を最小限に抑えるなど、ローコストオペレーション運営に徹している。食品・日用雑貨品の他、街の冷蔵庫代わりとして青果・精肉・鮮魚・惣菜といった生鮮食品も取り扱う、いわば小型のスーパーマーケット。

また海外事業では、2013年9月にドン・キホーテグループとなったMARUKAI CORPORATION社が、米国カリフォルニア州に「TOKYO CENTRAL & MAIN」のバナー(店舗ブランド)で、9月にPacific店及びSan Diego店を2店舗、同時オープン。

第1四半期の国内グループの店舗数は6月末時点から5店舗増の311店舗。出店は関東地方に3店舗(東京都/ドン・キホーテ新宿明治通り店、驚安堂福生店、神奈川県/ピカソ横須賀中央店)、近畿地方に3店舗(大阪府/MEGA箕面店、和歌山県/MEGA和歌山次郎丸店、奈良県/MEGA同桜井店)と計6店舗。閉店はドン・キホーテ小山駅前店1店舗。、

一方、昨2014年の3月に導入したグループ独自の電子マネー「majica(マジカ)」は、見込みを上回って順調に会員数と会員売上高が増加。2015年9月末におけるmajica会員数は305万人を突破し、顧客の囲い込みによる売り上げ増にも貢献している。

 

ドン・キホーテは安さと圧縮陳列と呼ばれる高密度な陳列手法で独自の繁盛型フォーマットを築き上げてきた。しかし今や、ファミリー型総合ディスカウントストアのMEGAドンキ、小型のピカソ、さらに駅ドンキ、そして小型スーパーマーケットの驚安堂と、フォーマット開発を積極的に進める。さらには、どん欲にインバウンド消費を取り込む。

 

2020年に売上高1兆円、店舗数500店、ROE(株主資本利益率)15%の中期計画を掲げるドンキ。この勢いはまだまだ止まらないが、かつて古典的なチェーンストア理論を真っ向から否定していたドンキが、いまや新しくても「チェーンストア理論」には間違いないローコストオペレーションやマルチフォーマット戦略を採用する。このドンキから一番被害を受けているのは、今も昔も、古いチェーンストア理論信奉者たちである。

 

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