ヤマダ電機第3四半期決算は売上高▲4.3%、営業利益+8.9%の減収増益

ヤマダ電機は2月2日、2017年3月期第3四半期連結累計期間(2016年4月1日~12月31日)の決算を発表した。

売上高1兆1530億1100万円(前年同期比4.3%減)、営業利益468億7600万円(8.9%増)、経常利益540億5600万円(13.9%増)、純利益289億8200万円(10.5%増)、減収増益となった。

また、当第3四半期連結会計期間末の店舗数は、953店舗(海外を含む)。単体直営643店舗、ベスト電器160店舗、その他連結子会社150店舗となり、FCを含むグループ店舗数の総計は、1万1564店舗。前連結会計年度に自社競合解消のため店舗大規模閉鎖を行ない、前期はグループ全体で直営店98店舗を閉鎖。そのうち平成27年4月から12月末にかけて89店舖を大量閉鎖し、その閉店セールの反動減もあって、前年を下回った。

現在の家電カテゴリーは、たとえばテレビは、家電エコポイントや地デジ化に伴う特需の反動減によって、市場低迷が続く。しかし、底打ち感が見られ、単価上昇、販売台数も回復してきた。また冷蔵庫は、長期にわたって好調に推移してきたが、それが一段落してきた。洗濯機、クリーナー、レンジ・調理家電などの白物家電は買い替え需要によって安定し、エアコンも好調に推移している。一方、携帯電話、パソコン、タブレット端末などは伸び悩みだが、家電市場全体としては、堅調に推移している。

このような家電市場を背景に、トップ企業のヤマダ電機グループは、昨2016年4月1日から「新規ビジネスの創出」「構造改革と中期経営計画の推進」「既存ビジネスの強化と人材育成」を掲げている。つまり、引き続き、家電販売を中心として、そのうえで新たな事業領域の開拓と構造改革の推進によって、利益率の改善を進めている。販売管理費も中長期的視点で一部費用が先行的に発生したが、全体ではコントロールが効いて、この四半期は削減につながった。

通期は、売上高1兆6330億円、営業利益714億円、経常利益800億円、純利益425億円を見込んでいる。

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また決算報告のあった2月2日にヤマダ電機は、リフォームメーカーのナカヤマと業務提携すると発表した。本社を埼玉県に置くナカヤマは、日本全国に直営店を100カ所、物流拠点が5カ所、国内工場1カ所、海外工場1カ所を展開し、リフォーム事業で全国トップクラスを走る企業である。ヤマダ電機グループは、家電販売だけでなく、「モノ(商品)からコト(サービス)、モノ+コト」の提案を強化し、その取り組みのひとつとして、「スマートハウス・リフォーム事業」を行っている。今回の業務提携が、2017年3月期連結業績にすぐに影響を表すというわけではないだろうが、中長期的な業績向上は、確実に見込まれる。

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