高島屋ニュース|基幹の百貨店事業の低迷で減収・営業増益・純利益減少

㈱高島屋の2017年2月期決算が発表された。

連結の営業収益は9236億0100万円(前年比0.6%減)、営業利益は340億円(前年比3.1%増)、経常利益は372億1500万円(前年比1.5%減)となり、当期純利益は208億7000万円(前年比12.4%減)と、減収、営業増益、経常・純利益減益となった。

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単体業績では、売上高は6913億5300万円(前年比1.2%減)、営業利益は102億9200万円(前年比5.9%減)、経常利益は129億2400万円(前年比8.5%減)となり、当期純利益は66億6600万円(前年比31.8%減)。こちらは減収減益。

百貨店の営業収益は、7972億5300万円(前年比1.8%減)、営業利益は121億j8200万円(前年比18.7%減)。

とはいえ、総資本経常利益率(ROA)は3.8%、自己資本純利益率(ROE)は5.1%で、日本の百貨店業界随一の実績だ。高島屋にこの百貨店の閉塞感を切り開いてほしいところだ。

基幹の百貨店事業ではさまざまな施策が打たれた。
1、新宿店の改装、京都店での、アクセサリー専門館を加えた改装をそれぞれ実施。
2、大人の女性に向けた編集ショップ 「シーズンスタイルラボ」を、2016年9月に大阪、京都、日本橋、横浜、新宿の大型5店と、柏店に導入。
3、大阪店では、国内最大級の時計専門売場「タカシマヤ ウオッチメゾン 大阪」をオープン。
4、新規事業となるライフスタイル提案型ビューティーブランド「dear mayuko」(セーレン㈱との合弁会社 Dear Mayuko㈱のブランド)を横浜店と日本橋店に導入。
5、発酵デリカテッセン カフェテリア「Kouji&ko」(貝印㈱との合弁会社㈱フードアンドパートナーズのブランド)を新宿店にオープン。
6.「dポイント」に続き、「Ponta(ポンタ)」のポイントサービスを開始。
しかしながら百貨店の低迷に歯止めがかからず。

 

明るい話題は、インバウンド需要だ。㈱NTTドコモと提携する海外の携帯キャリアのユーザーを対象としたクーポン配信サービスや、ベトナム、シンガポールなど海外店舗を含めたグループ全体での誘客キャンペーンなどの販促活動によって、訪日外国人の客数を伸ばした。その結果、免税売上高は、前年から2ケタの増加となっている。

一方、海外事業。
シンガポール髙島屋が現地通貨ベースで減収減益。
上海高島屋は、「日本館」を移設拡大し、品揃えを拡充したことで増収。
2016年7月にはベトナムに、ホーチミン髙島屋をオープンさせている。

高島屋に続き、今後百貨店の業績が発表されてくるだろうが、この業態そのもののピークは過ぎている。そのことだけは確かだ。

 

検索ワード:高島屋 決算 2017年2月期 海外事業 インバウンド

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