H2Onews|第1Qは百貨店4.5%増もイズミヤ店舗再編影響で微減収微増益
エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪府大阪市、鈴木篤社長)の2018年3月期第1四半期の業績が発表された。
4月1日から6月30日までの連結売上高は2123億1900万円(前年同期比▲1.6%)、営業利益36億0100万円(0.3%増)。経常利益は前年同期に為替予約評価損8億0100万円を営業外費用に計上したため、前年同期比220.1%の46億4400万円。連結純利益は子会社のイズミヤ(株)で退職給付制度改定益14億4500万円を特別利益に計上したことなどにより、前年同期比129.8% の40億2700万円となった。
売上高対比の営業利益率は1.7%、経常利益率は3.0%だった。
セグメントは2017年度から、「百貨店事業」「スーパーマーケット事業」「イズミヤ事業」「その他事業」の4区分を、「百貨店事業」「食品事業」「不動産事業」「その他事業」の4区分に変更した。
第1の百貨店事業は、㈱阪急阪神百貨店だが、売上高は997億1200万円(4.5%増)、営業利益は33億1900万円(39.3%増)と増収大増益となった。
旗艦店の阪急うめだ本店は昨年大規模改装を行ったが、特に婦人服ファッション売場が支持されて、好調に推移した。インバウンド需要が化粧品を中心に大きく伸長した結果、阪急メンズ大阪を含めた阪急本店の売上高は519億4000万円、前年同期比7.4%増となった。
阪神梅田本店では、建て替え工事が進んでいる。工事の影響によって、客数は伸び悩んだが、食料品の売上げが前年並みに推移した結果、売上高は126億2200万円、前年同期比98.2%となった。
第2のスーパーマーケットおよび食品製造を含む「食品事業」の売上高は964億7800万円、前年同期比63.4%。この第2の「食品事業」区分に属するイズミヤの店舗再編に伴う営業店舗数の減少の影響もあって、前年実績を大きく下回った。営業利益についても、イズミヤを、不動産の管理・開発を行う(株)エイチ・ツー・オー アセットマネジメントと小売事業を担うイズミヤ(株)(新設)に分社化して、前者を第3の「不動産事業」に振り替えた関係で、大幅な減益となった。
店舗政策では、(株)阪急オアシスは2店舗を出店し、店舗網拡充を進めた。イズミヤは、既存店の改装を2店舗で実施し、総合スーパー2店舗、スーパーマーケット2店舗の計4店舗で、建て替え工事を進めている。
第3の不動産事業は売上高33億0100万円(前年比44.5%増)、営業利益15億5200万円(156.4%増)。
こちらの区分はイズミヤ分社化の関係で大幅な増益となった。
(株)阪急商業開発が運営する「モザイクモール港北」(神奈川県横浜市)は、店舗の入れ替えの効果で集客力が高まり、専門店、百貨店ともに好調に推移した。
百貨店、食品事業、不動産事業、その他事業と区分を分けたことで、収益構造が鮮明になって、いい経営の方向に向かっている。
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